2話 ページ4
当日。ヘリに揺られ、西軍の基地に到着した。
黒い、圧迫感のある大きな基地。周りは不気味に感じるほど静かだ。
そんな基地の外をぐるぐる回っていると、後ろで小さな砂煙が舞う。
振り返ると、黒いフルジップパーカーに身を包み、独特な形をしたナイフを持つ男性がいた。
…多分、特殊部隊の隊長だ。咄嗟に一歩下がる。
どう動けばいいんだろうか。相手の動きが分からないから、下手に攻撃したらすぐに殺される。
分かることは、力が物凄く強いことと、近距離の化物ってことだけだ。
何故か隊長は私の前で立ち尽くし、ナイフを器用に回している。
「_____」
それをぼんやり見つめていると、隊長が、無線に向かって何か呟く。
すると、遠くで太陽の光に反射する何か。スナイパーが持っているアサルトライフルだろう。
避けるために足を滑らせると、隊長に肩を押され、壁に叩きつけられた。
次の瞬間、聞き慣れた銃声と共に、押された肩にひどい痛みが走る。
やっぱり、スナイパーがいたのか。この距離で当てるとは、流石遠距離の化物。
「……」
隊長を睨み、ナイフを取り出す。サングラス越しに見えるつり目は、挑発的な雰囲気を醸し出していた。
肩の辺りが生暖かく濡れて、気持ち悪い。
またナイフを器用に回し、近づいてくる彼に、命の終わりを察した。
どうせ戦っても、勝てる相手じゃない。出会してしまった時点で、私の運命は決まっていたんだ。
ぐらぐらする意識の中、ナイフを胸ポケットにしまう。すると、糸が切れたようにふっと足の力が抜けた。
「…大将、ターゲットの確保完了。ヘリを要請する」
さっきよりクリアになった男性の声が、遠くなっていく。
こんな終わり方は、望んではいなかったけど。
「…さよなら」
最後に見えたのは、常盤色の双眼。
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玉ねぎプリン(プロフ) - 那乃さん» レスありがとうございます！そ、そうなんですか…！？わ、すごく嬉しいです…！私も更新頑張ります！(？) (2018年11月25日 16時) (
レス) id: c1eca33c33 (このIDを非表示/違反報告)
那乃 - 玉ねぎプリンさん» ありがとうございます、めちゃくちゃ嬉しいです…！玉ねぎプリンさんの作品が好きで、そこから書き始めたので…本当にありがとうございます、更新頑張りますので、暖かい目で見守ってもらえると嬉しいです！ (2018年11月25日 14時) (レス) id: 616cac351f (このIDを非表示/違反報告)
玉ねぎプリン(プロフ) - 初めまして。たまたまこの作品を見かけ、題名に惹かれました。プロローグや設定からもう好きです。更新、楽しみに待っています。 (2018年11月24日 13時) (レス) id: c1eca33c33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琉音 | 作成日時：2018年7月14日 22時
