episode_twenty-three ページ23
少し休もうと近くの店に入る
中は賑やかで暖かい炎がゆらゆらと燃えていた
「あの……コーヒー貰って良いですか。」
バーテンにそう伝えると彼は品定めをするようにAをじろりと見つめ、頷いた
湯気が経つコーヒーが身体に沁みる。
すると、Aの隣の席の椅子を引く音がする。ちらりと横を見てみると長いブロンドの髪を一つに束ねた男だった。
「紅茶を。」
彼はそう言うと、バーテンは急いで紅茶を作り出した。
Aは視線を戻し、コーヒーに手をつけようとした
「貴方は…グレイ先生……と、見受けしますが」
Aは肩を揺らす
隣の席から声がかかる。
彼の方を見ると、彼は此方を見つめ、紅茶に口を付けていた。
「……貴方は」
「これは失礼。ルシウス・マルフォイと言う者です」
「ああ……先輩の…」
ルシウス・マルフォイはこちらを見つめて、舐めるように上から下へと目を走らせた
「セブルスから君の話を聞いているよ。協調性の無い礼儀知らず……とね。」
Aは吹き出しそうになるコーヒーを必死に留めた。あの人は何故そういう事を他人に言いふらすのかAには理解が出来なかった。
ただ分かる事は、目の前にいるこの男が今にも嫌いになりそうな事だけだ
「そんなに怖い顔をしないでくれ。私はただ貴方と話してみたかっただけなのでね」
控えめに笑う彼を傍から見ればとても美しく見えただろう。
しかし、Aは全くの無表情で彼を見つめていた
「君は面白い。学生の時のセブルスに似ている。特に顔に出る所……というかな。」
「……ッス。」
「また会おう。女性へのプレゼントはバレッタなどをおすすめする。髪留め一つで美しく見える事もあるからね」
そう言って彼は紅茶を半分残して出て行った。
「(何でプレゼントで迷ってるって分かったんだ……?)」
アドバイスに従い、Aはバレッタを買った。パールが散りばめられたエメラルド色のバレッタだ。
また漏れ鍋へと戻り、ホグワーツへと帰る。
自身の部屋へ戻ってくると、そこにはカプリスが丸まって寝ていた。
買い物袋をその辺に置き、カプリスに丁度いいサイズのタオルを掛けてやると、ベッドへと運んだ
「……寝てたら可愛いな」
少し頭を撫でてやり、自分も寝ようと床に突っ伏した。
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リクエストとかお待ちしとります⚯˶
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ベルモット - 初コメ?です。生徒目線が多いので教師目線の話が新鮮でした。大人の事情が含まれる出来事も勘付く年頃になって痛感することがあります。 (5月16日 14時) (レス) id: f174f30836 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます……✨✨そう言って貰えて嬉しいです!!(;´༎ຶٹ༎ຶ`)秘密の部屋編でもグダグダするとは思いますがこの作品をよろしくお願いします😊😊 (2023年1月24日 23時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 賢者の石編完結おめでとうございます!!感動的なストーリーやキャラたちとの絡みなどとても楽しく読めました!秘密の部屋編でも頑張ってください!!応援してます!!! (2023年1月23日 17時) (レス) @page41 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 塾から帰ってきて、覗いてみたら更新されていてめちゃくちゃ元気になりました(*≧∀≦*) (2023年1月14日 23時) (レス) @page36 id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん(プロフ) - 真昼さん» コメントありがとうございます(ᵒ̴̶̷ ᵒ̴̶̷ )✧‧˚応援してもらったのでめちゃくちゃ頑張りたいと思います(ง ˙-˙ )งこれからもこの小説をよろしくお願いします! (2023年1月14日 10時) (レス) id: 06c201b8c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とある緑の生徒。 x他1人 | 作成日時:2022年10月31日 18時