未完成(JW 赤×緑)

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｢とも、｣


『大毅君、嬉しい。
大毅君のご両親に挨拶させてください』


ホンマにいい子。


｢メッセージで言うちゃってごめん。
急に驚かせてごめん。
泣かせてごめん。
会われへんくてごめん。
また直接言わせてほしい｣


『ごめんって？
大毅君、さっきから謝ってばっかり』


さっきまで泣き顔やったのに。


よかった。


とも、笑顔になってる。



プロポーズ紛いの言葉を、LINEで済ませてまうダメダメ野郎やけど、
番はホンマにええ子。


母さんと父さんにも、
伝わるとええな。








忙しすぎる日々。


ともの今月のヒート、会われへんかった。


その代わり、合鍵を予め送って、
いつでも俺ん家来てもいいようにして。


番のアルファの服で巣作りすることで、
ちょっとでも落ち着いて欲しくて。


巣作りで、ちょっとでもしんどいの無くなったら。


連絡するんも、苦しめる？


でも、俺もちょっとでも気持ち繋がってるって確認したい。


とも、大丈夫?
幾らでも、俺の服使ってええからな
ヒートの時に一緒におられへんくてごめん
とも、大好き。愛してる



自分の一方的な気持ちやのに。


溢れ出るそれを、抑えきれへん。


ともから、既読も返信もない。


そらそうよな。


しんどいのに、携帯なんか見られへんよな。


早く、医院を開きたい。


家をその上にして。




夢ばっかり広げてんと、仕事せな。




ともから返信来たんは、次の日の昼頃。


ていうても、俺が昼飯食べてる時やから、
14時半とかやけど。


とも大丈夫お仕事頑張ってね


2つだけ。


それでも、返信きたって安心できて、
仕事に集中できる。










やっと一段落。


ともと会える。


ウキウキで、看護師さんにも、


｢大毅先生、何かいい事あったんですか？｣


って聞かれてしもた。


｢その予定｣


カルテ見直して、外来なしで、
受け持ってる子達の様子見て。


子ども達にも、


｢だいき先生ニヤニヤしてる｣


言われたけどな。


昼過ぎ。


着替えて、車に飛び乗る。





ともの家の前。


運転してても、すぐに見つけた。


｢おまたせ｣


｢ううん。
仕事、お疲れ様。
お願いします｣


助手席に乗り込むから、
ええなあって。



前から決めてたこと。


今からドライブして、
そのままともん家に行く。


とものご両親に挨拶させてもらう。

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