【HSJ】殺せんせーションズ -外せないLock- ５ (ページ10)

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chapter23 ページ10

※ひー。様リクエスト。
ふたつもらったうちのふたつめ。

これまたお待たせしました！
今回の話は第三者(スコープ)目線で進みます。

◆side:Scope

ラピッドファイヤーの・・・
いや、髙木雄也という男のことを、俺は何も知らない。

知っているのはせいぜい、もう両親共にいないこと。
そして、過去絡みの何らかの悪夢を見ている、ということだった。

ターゲットの部屋に飛び込んだ瞬間。
目に入ったのは、血塗れのターゲット。
そしてラピは、そのターゲットの子どもであろう少年と対面していた。

このままにしていたらダメだ。
何となく、そんな直感が働いた。

「・・・・・・雄也、ごめん」

思わずラピの本名を口走ったのは、俺にもよく分からない。
だけど、今ここにいるのはラピじゃないような気がしたから。

「・・・止まった、か」

ライフル銃を背中に背負い、倒れ込んだラピを抱き起こす。

バレットの“トモダチ”とやらから貰った、特製の麻酔弾。
バレットいわく、効果は抜群でも、起きてからしばらくは記憶の混濁があるとか。

敵に使う用だったはずのコレを、まさかラピに使うことになるとは・・・

(まだまだだな・・・俺も、もっと強くならなきゃ、な)

いつか。
こんなのを使わなくても、みんなを守れるように。