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◇Hatred ページ6

◆side:Rapid Fire





リビングには、阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。

右脚から血を流し、絶叫し続ける男。
そして、そんな男を怯えた顔で見ている女と、無表情な顔で見ている少年。

家族。
家族ねぇ。

こんな状態になってしまっているのに、なにが“家族”だよ。
馬鹿かよ、クソが。


「※※※※※※※※※※※※」


男はまだ絶叫している。

痛い。
怖い。
助けて。


「・・・自業自得だろうがよ、ばーか」


右脚を押さえる左手を斬り付ける。
もちろん、動脈や静脈は外してある。

まだまだこれから。


「※※※※※※※※※※※※」


新たな傷を付けられた男は、痛みに悶えてのたうち回る。

痛い。
痛い痛い痛い。
助けてくれ。
死 にたくない。

そんなことを、壊れたラジオのように永遠繰り返している。


「それでお前は手を止めたのか? 許しを乞う人間の言葉に、耳を傾けたのか?」


聞こえてはいないだろうが、男に向かって吐き捨てるように言う。
返事は、もちろん無い。

分かってた事だけど、やっぱりムカつくな。
そう思って、男の顔面を思いきり殴りつけた。

◇Hatred→←◇Hatred



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作品ジャンル:タレント
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作者名:紙代 冬華 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年1月29日 23時

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