【HSJ】殺せんせーションズ -外せないLock- ５ (ページ33)

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◆Brother ページ33

◆side:Doctor(inside)

「バレットがキミ達に出会ったおかげで、僕は探し人を見付けられたんだよ」

「えっ、俺？」

バレットは、さっぱり分からないみたい。

でもきっと、バレットも気付いてる筈だ。
初めて彼らに会った日の僕の反応が、おかしかったこと。

「あぁ、誤解しないでね？その人を攫いにきた、ってワケじゃないから」

それは目的じゃない。

会いに来た、っていうのは、たしかに目的のひとつだ。
だけどもうふたつ、僕には目的がある。

そのうちのひとつを妨害されたら困るから、こうしてみんなを拘束したワケだけど。
突然そんな事されたら、まぁ怒るよね。

だからまず、ひとつ目の目的から告げた方が良さそうだ。

「僕とバレット、ここに住まわせてもらえないかな？」

「・・・え、？」

たぶん、予想外だったんだろうね。
バレットは、ポカンと大口開けて固まっている。

だけどそれは、彼らも同じ。
それぞれ反応は違うけど、みんな唖然としているようだった。

「・・・それはつまり、家族になりたいの？」

“SHINOBI”がおそるおそる、といった感じで訊いてくる。

「そうだよ。バレットもここにいちいち通わなくて済むし、僕も探し人と暮らせるようになる。一石二鳥じゃない？」

ちょっと強引かな？とも思う。
だってバレットはともかく、僕の事はみんな、何も知らないんだから。

「でも、その前にひとつ、確認させてほしい事があるの。それがもうひとつの目的」

みんなの返事は待たない。
そしてこれは、受け入れてもらわなきゃならない目的。

これを達成しなきゃ・・・

「みんなの血を、少し調べさせてほしいんだ」

本当に、僕の。
いや。
“ボク”の、“兄”が此処にいるのかどうか、まだ確信出来ないから。