◆Flurry ページ20
◆side:Scope
家までの帰り道。
俺とラピは、手を繋いで帰ることにした。
「しっかし、麻酔弾の副作用が軽めで助かったわ・・・」
「あれねぇ・・・ほんと、コマンダーには悪いことしちゃったし・・・」
「謝んねぇとダメだな」
「だね」
いつも通りの道。
の筈なのに、いつもより少しだけ、色彩が鮮やかに見える。
それは、俺の心境にも関係してるんだろうか？
「何者なんだろうね？」
「ん？」
「いや、バレットの“トモダチ”って」
「あぁ、そういえぼそうだな・・・」
ちゃんとした、っていうのも変な話か。
でも、副作用を最低限に抑え込んだ麻酔弾なんて、そうそう作れるもんじゃない。
まぁ、十中八九こっちの世界の奴なんだろう。
でも、この世界にだって、ここまでの奴はそういない。
「麻酔弾はもう勘弁だけど、睡眠薬とか作ってくれないかな？」
「どうだろうな・・・バレット経由で頼んでみればいいんじゃないか？」
でもどうしてだ？
そう訊くと、ラピは少し困ったように笑った。
「だって、久しぶりにゆっくり寝られたから」
その言葉に、二の句が継げなかった。
いつか俺は、ラピの過去を聞く事になるだろう。
そして俺も、ラピに過去を話すのかもしれない。
そして、囚われた過去を、全て忘れられたなら。
その時は、薬に頼らず眠れるのかもしれないな。
※やっと完結！
お待たせして申し訳ございませんでした！
前回より、リクエストに応えられてないような･･･
依存っていうのが意外と描写難しくて、どっちかといえば子ども返りですねコレ。
もっと精進しますので、それではこれにて、お粗末様でした。
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