【HSJ】殺せんせーションズ -外せないLock- ５ (ページ19)

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◆Flurry ページ19

◆side:Scope

「謝んないでよ。だって、落ち込むのって仕方ないし・・・」

「・・・そうじゃなくて、さ」

何事も、中途半端は良くない。
それは常々思ってる事だし、今回の事は余計にそう思う。

このままズルズルと引き摺るのは嫌だ。
だから、言うなら今しかない。

「お前を止める為とはいえ、銃口を向けて・・・本当に、ごめんな」

抱きしめられているから、どんな表情をしているのか分からない。
でも、だからこそハッキリ言う事が出来た部分もある。

・・・卑怯だよな、俺。

「・・・・・・・・・」

ラピは、何も言わない。
どんな表情をしているかも分からない。

少し、怖い。

「・・・・・・・・・、」

ゆっくりと、深く息を吐くような音。
おそらくは、溜め息のような。

「あの子は、どうしたの？殺した？」

そして、不意にそんな事を言う。

「・・・そのまま、置いてきた。生きてるよ」

嘘を言っても仕方ない。
だから淡々と、事実だけを返す。

「そっか。良かった」

「え？」

「あの子、殺す前に止めてくれたんでしょ？」

「まぁ、そうだな・・・」

言葉の真意は、よく分からないまま。
それでも何とか肯定する。

「スコープの、そういう仕事に対する姿勢、おれ尊敬してる」

今回の事はおれのミス、だから気にしないで。
そう言ってラピは笑う。

ほんと、どこまでもいいヤツだよ、コイツは。

「・・・ごめんな。それから、ありがとう」