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そんなわけで櫻井カンパニーでの仕事初日。
一日目と言うこともあって二宮さんがロビーまで迎えに来てくれた。
「場所は分かると思いますが、一応これが社内の地図です」
「ありがとうございます」
「このビルにはフロアが別れていくつかうちのグループ企業が入っています」
私は二宮さんに渡されたビルの図面を見る。
確かに先日行った社長室があるフロアが本社、その下何フロアかにわたって櫻井と名のつくグループ企業の名前が書かれている。
「基本的に俺たちはこの本社フロアにしか来ませんので、ここだけ覚えておけばいいですから」
「わかりました」
エレベーターが本社フロアに着く。
歩きながら二宮さんは砕けた調子で言った。
「でも助かりました。これで社長の世話の手間が減ります」
「手間……」
「あ、今の社長には内緒で」
唇の前で人差し指を立てた二宮さんに私はコクンと頷いて見せる。
こないだも一緒にいる羽目になるなんて言い方してたけど、ずいぶん櫻井社長に気安い方だ。
「ああ、一応言っておきますが、俺は社長の大学の後輩です」
「そうなんですか？」
だから馴れ馴れしいというか、気心知れた感じなのか。
「あの人音大出てるんですが、俺も一応そこで。まぁ、あの人みたいに成績優秀だったわけじゃないですけど」
そう言われてみるとホームページの社長の経歴のところに有名音大の名前が書いてあった気がする。
私が通っていたのとは違う学校だ。
「ともかく、これから同僚ですね、よろしくお願いします恩田さん」
「あ、はい、よろしくお願いします二宮さん」
「あの人、仕事以外がてんでダメなので頑張ってください」
「え？」
「社長、失礼しまーす」
なにやら不穏なことを言った二宮さんは聞き返す暇を与えてくれず社長室の扉を開いてしまった。
ええ……。
戸惑いながら中に入れば櫻井社長が書斎デスクですでに仕事をしているのが見えた。
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iCHiKA(プロフ) - のりさん» のり様、お久しぶりです！お待たせしてました、久々の今回は「キスしたいだけ」でございます。こちらこそ今回もありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです。お楽しみいただければ良いのですが。今回もぜひ最後までよろしくお願いしますね！ (2021年9月8日 21時) (
レス) id: ca4476f6fd (このIDを非表示/違反報告)
のり(プロフ) - キタ。今回はキスをしたいだけのお話なんですね。しかも思いがけず長編連載。ありがとうございますm(__)m 既に続きが楽しみすぎです。あ、こんにちは。お疲れ様です。余談ですが私にも亜由ちゃん同様カワイ子ちゃん(3人)がいますw (2021年9月8日 16時) (レス) id: 18c83a81d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：iCHiKA
| 作成日時：2021年9月4日 16時
