素直な気持ち ページ29
本当はこんな事言うつもりじゃなかった。
でも、彼を目の前にしたら…。隠し続けてきた思いが溢れてしまった。
A『キュヒョンの気持ちを尊重したつもりだった…。私と離れたいと言ったあなたの…。辛い現実から逃げて姿を消した私は、そう言われるのも当然だって…無理やり思って諦めた。でも、苦しくて、辛くて…。カッコつけずに、泣いてすがれば良かったかな?って、後悔したわ……。』
キュヒョン『…俺も…。ずっと…今でも後悔してる……』
冷静に話そうとすればするほど、感情のコントロールを失っていく。
どう足掻いても、元に戻れないことはわかっているし…、私が彼に対して醜い感情を抱いた時に、自分自身で終止符を打ったつもりだった。
キュヒョン『でもさ…、今となってはどうする事も出来ないけと、Aの本音?少しでも聞けて良かったよ。君を好きになった事も…、愛した事も同じ時間を過ごせた事も、後悔はしていない。
君が涙を流しても、もう拭ってやれないけど、俺が悔しがるほど、幸せになれよ。』
一度止まった涙が、彼の一言でまた頬を濡らす。
A『キュヒョン…。愛して…た。幸せ…だっ……た。』
ずっと言えなかった言葉。
思わず溢れた素直な気持ち。
キュヒョンは優しく微笑んだ。
キュヒョン『それだけで充分だよ。』
彼は手を伸ばし、私の頬に触れる。綺麗にさよならするつもりだったのに、最後は結局感情に流されてしまった。
思っていた事を全て彼にぶつけた訳ではなかった。
〔今も、あなたを愛してる。たぶん……、これから先も、ずっと…ずっと…。一緒の時間は、もう過ごせないけど、生まれ変わってもずっと…〕
それを口に出してしまったら、また想いが残る。
だから、言わなかった。
キュヒョン『A、笑ってよ。次会う時は、友達として…。何かあったら力になるから。俺は誰よりAをわかってるつもりだし…。時間はかかるかもしれないけど、そうなれればいいと思ってる。』
A『ありがと……。キュヒョン、いい恋してね。どこに居ても応援してる。あなたがステージに立ち続ける限り、応援してるから。』
キュヒョン『気まずいままは嫌だった。笑って思い出話が出来る様になったら、また飲みにでも行こうよな。』
A『ん……』
帰り際キュヒョンは、スッキリした顔をしていた。
握手を交わして背を向けた彼に、何故かもう2度と会う事はないだろうと思っていた。
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そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時