口にする不安〜ユノside〜 ページ11
カムバックを数週間後に控えたある日、約束も無しにAのマンションを訪ねた。
いつもの笑顔で迎えてくれる彼女。
夜遅い時間にもかかわらず嫌な顔一つ見せない。
A『どうしたの?なんかあった?』
突然の問いかけに戸惑う。
マグカップを両手に持ち一つを僕に差し出しながら笑顔を向ける。
ユノ『ん……。なんか カムバックが近付いて来たらいろんな事考えちゃって…』
A『そう。ユノも不安になるんだ……』
ユノ『ブランクが長かったから みんなに忘れられてしまってるんじゃないかとかさ…。』
彼女は両手でマグカップを握りしめ 僕の話を聞いていた。
ユノ『僕が不安がってたらチャンミンにも影響してしまう。でも僕はリーダーだからそんなの見せられない。…怖いんだ。二人で抜けたメンバーの穴を埋めれるのか。』
黙って聞いていた彼女が口を開いた。
A『それって私じゃなくてチャンミンと話すべき事じゃないかな?
たぶんチャンミンも不安抱えてるはずだよ。ユノと同じ様に…。
それにリーダーとかもう背負わなくていいと思うけどな。』
ユノ『えっ?』
A『二人しかいないんだもの。チャンミンの足りないところをユノがカバーして、ユノの足りないところをチャンミンにカバーしてもらう。二人で沢山話し合って意見ぶつけて 新しい東方神起を作ったら?誰も覚えてなかったら、新人のつもりで1から造り上げればいいじゃない?』
Aはサラッとそんなふうに言ってのける。
A『5-3=2じゃなくて、その2にいろんな付加価値。…例えば歌やダンスに費やした時間。誠実な姿勢、二人それぞれの魅力を足していったらいずれは5以上になると私は思うよ』(笑)
ユノ『……そうなれればいいよね……』
A『そうなる為にスタッフも全力でサポートすると決めたんだから。やってみようよ…ね!』
Aの前向きな姿勢にいつしか僕の心が軽くなった。
チャンミンに正直に話してみよう。不安は1人じゃ解決出来ないから…。肩の力を抜いて リーダーとか年上とか関係無しに全てをぶつけてみよう……。
ユノ『ありがとう…。Aの言う通りだね。話してみるよチャンミンに』
優しく微笑えむA。
『ん?』と首を傾げる彼女の頬を 両手で包み込み その唇にそっとキスを落とす。
ユノ『Aは僕にはもったいないくらいの彼女だよ』
そっと耳元で囁く僕の本音。
267人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
そらぞう(プロフ) - はい!楽しみに待ってます! (2014年5月15日 20時) (レス) id: f7e9c2c335 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - そらぞうさん» コメントありがとうございます。あとは、afterstoryの方でそれぞれのお話を書けたらと思ってます。キュヒョンとの絡みもあるかも?しれないですよ。 (2014年5月15日 18時) (レス) id: b16b47566a (このIDを非表示/違反報告)
そらぞう(プロフ) - ホントのラストですか…?お疲れ様でした~。私としてはきゅひょんさんとのラストを期待していましたが、こういう落ち着き方何ですね。長く追い掛けてきて何度も涙しました。ありがとうございました!! (2014年5月15日 16時) (レス) id: 62b339f5e3 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます。只今、ラストを下書きしています。何度も書き直してまして、まだアップできません。お待ち下さいませ。 (2014年5月15日 14時) (レス) id: 35097dfc61 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ここに来ての初コメです・・・とうとう終わりが来てしまいますね ライブの前日のようなドキドキを味わっています。とっても楽しませてもらいました ありがとうございます!! (2014年5月15日 14時) (レス) id: 01b01bc73b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:慧 | 作者ホームページ:http://ameblo.jp/kei3339/
作成日時:2013年12月15日 18時