#39 魔力の顕現 ページ38
ﾄﾞﾘ「…それじゃあ、魔法の適性を見てみようか。」
黄色く染められた空の下、私から数歩離れたところに立ったスワドリ様はそう言ってきた。
さっきまでいた邸宅の庭で、今から魔法の訓練をすることになった。
個人的には、魔法が使えるというので半信半疑だけれど少し気になる。
…にしてもお腹すいたなぁとも思いながら。
というか、さっき魔法の適性が〜とか言ってたな…適性…？
適性ってなんのことだ…？
「…その様子だと何かよくわかっていないだろう？
さしずめ、魔法もろもろについてといったところか。」
こちらを察したのか、スワドリ様の方から言い当てられてしまった。
思考を読まれたんだろうか、そんな疑問を抱えつつも首を縦に振る。
スワドリ様は目を細めて微笑して、魔法の適性ってやつについて話し始めた。
「もともと魔法はモンスターが使うものという印象があるかもしれないが、魔法を使うための魔力がモンスターの方に多く備わっていることが多いというだけだ。
つまるところ、魔力さえあればニンゲンでも魔法を使える可能性がある。」
なるほど…。
「それで、お前自身がどんなタイプ…属性と言った方がわかりやすいか？
どんな属性の魔法に適しているかを今から試す。」
属性…ってことだから、炎とか風とか水とかの魔法が使えるようになるってことなんだろうな。
いよいよ本当にファンタジーの世界だな…いやこのAUの世界って本来ファンタジーじゃないか。
「…とりあえず目を閉じてみろ。」
そう言われ、恐る恐る目を閉じる。
視界は闇に包まれ…るかと思えば、少し黄色に光っているように見える。
「その状態でお前が感じられるものはなんだ？俺の声以外で。」
どこか遠くからスワドリ様の声が聞こえる。
感じられるもの…暗くてちょっと怖いとか、腹の中でくすぶる空腹とか…
けれど、一番に感じられるものといえば空から降り注いでくる太陽の光かなと思った。
『太陽の光…ですかね…？』
「そうか。ならその太陽光をなにか身近なものに変換させる想像をしてみろ。
たとえば…光から派生して、明かりといったところか？」
言われた通り、この体に照りつけてくる太陽光を感じつつとりあえず照明を思い浮かべてみる。
そういえば随分前に見たファンタジーアニメでこんなシーンあったっけ、そのときは主人公の手のひらに電球みたいなやつが現れたんだっけ、なんて考えながら。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sache@不定期浮上野郎(プロフ) - Suiさん» わわ、ありがとうございます！更新頑張りますね〜！🥰 (2023年4月7日 15時) (
レス) id: 0547b66b90 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 更新頑張ってください!!! Loveの方での好きです!!(←唐突な告白やめろ) (2023年4月6日 20時) (レス) id: 4e48053f2a (このIDを非表示/違反報告)
Sache＠不定期浮上野郎(プロフ) - ぺるさん» ありがとうございますだぜ、へい！←お前初対面のくせしてなんて口の利き方を() (2023年3月31日 13時) (レス) id: 0547b66b90 (このIDを非表示/違反報告)
ぺる(プロフ) - 最高だぜへい！←おい (2023年3月30日 21時) (レス) @page42 id: 64abccb79c (このIDを非表示/違反報告)
sachesache(プロフ) - 名無しさん» 名無しさんありがとうございます！！更新頑張ります！！ (2022年8月21日 14時) (レス) id: d514852043 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
