湘北バスケ部マネの笑顔は世界を救うらしい

三井先輩と仲悪め ページ23

《Aside》



『…なにしてるんですか？』





ドリンクのホルダーを部室に取りに行き、帰ってくれば、



体育館からバッシュの音と、話し声が聞こえてきた。



…さて、出入り口の前に、三井先輩が突っ立っているのは、



どう避けていけばいいだろうか。



えぇい、どうにでもなれ、



と、三井先輩に話し掛ける。



ビクッとした三井先輩に、曖昧な笑みを浮かべた。



私が変に笑っているのを三井先輩が眺める、



という微妙な時間が流れる。



驚いたことに、この沈黙を先に破ったのは先輩だった。





「…あー、その、なんだ、



…昨日はすまなかった、」



『…？



あぁ、グーパンのやつですか？』



「おう」



『いえ、全然大丈夫です。



私は五体満足なので、



謝るなら死ぬほど血を流した楓と花道、



全ての非を被ってくれた洋ちゃんたちにですよ。



あ、あと鱈子おにぎりの先輩』



「たら、え？」



『…えっと、すいません、



そろそろ手ぇぷるぷるしてきたので通して下さい』






あっ、と小さく声に出して端によった先輩。



ありがとうございます、と頭を下げて、



ドリンクホルダーを担いで体育館に入る。



アヤコさんが、駆け寄ってきて荷物を持ってくれた。





「やだ、言ってちょうだい！重かったでしょ？」



『いや、そんなことよりそこに三井先輩がいて、』





そう言いかけたら、何故か鱈子おにぎり先輩と、



三井先輩が一緒に入ってきていた。



…？



昨日殴り合いしてたよね？



意味分からなくなって、とりあえずドリンクを作り始めた。

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