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ログ4:襲撃 ページ11

本当に久しぶりなのでは また消っ 消えるかもです
___
国木田の手伝いをして時間をある程度潰した遥。
一通りやることを終えて他の社員とも話していたところ、入口の扉が突然音を立てて社の奥へ吹っ飛んだ。
何事かと入口を見やると、そこには黒ずくめで銃を持った集団が立っている。
こちらが騒然としていると、集団の奥に立っている男性がこちらに話しかけた。
「失礼、探偵社なのに事前予約を忘れていたな。それから叩敲(ノック)も」
他の黒服達が銃を構える間。
何やら戦うことになりそうだと現実改変能力を使う準備をする遥。
先程の男性が片手を上げ、集団に合図を送った。
「大目に見てくれ、用事はすぐ済む」
銃声。

「やめろっ!」
先程の銃声を聞きつけたのか、勢いよく入口から現れた敦。
その目に一番に飛び込んだものは恐らく―――
国木田が男性を宙に浮かせているところだろう。
一旦冷静になって辺りを見渡してみれば、気絶した黒服達の上に座り銃を眺める少年や同じく気絶した黒服達が転がる中ティーカップを持って談笑を始めている人々が目に映る。
こんな中遥は何を、と言うと今の敦と同じように呆然としている。
先程外で聞いた話では、マフィアの武闘派は特殊部隊並みだと言っていた。
確かに話で言っていた"黒蜥蜴"ではないかもしれないが。
自分に飛んできた銃弾は能力で消したが、自分が戦闘に参加しようという間もなくあっさり探偵社に倒されるとは思っていなかったのだ。
言うなれば宇宙を背負っている。
が、遥は国木田がなにか喋っていることに気付き、無理やり思考をそちらに向けた。

「……見ての通りの散らかり様だ、片付け手伝え」
その拍子に国木田が男性の腕をあらぬ方向へと曲げた。
男性が悲鳴を上げる横で、先程まで銃を眺めていた少年が質問する。
「国木田さーん、こいつらどうします?」
「窓から棄てとけ」
「えっ嘘」
思わず小さい声で呟く遥。
そんな乱雑に扱って良いのか。
「これだから襲撃は厭なのだ。備品の始末に再購入、どうせ階下から苦情も来る、業務予定がまた狂う……しかしまあこの程度いつものことだがな」
―――ああ、とんでもないとこ選んじゃったな。
遥は少し後悔した。

後ろの方で黒服達が実際に窓から落ちていく。
その横で手帳を見ながら何事かを呟いている国木田に話しかけた青年。
「国木田くーん、僕そろそろ"名探偵"の仕事に行かないと」

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作者名:東風谷阿雲。☆ | 作成日時:2022年2月11日 22時

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