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「普段のまない人でも飲みやすいだろう」
渡されたカクテルを一口飲む。甘くて飲みやすいそのカクテルはあっというまに私のお気に入りとなった。彼はバーテンダーにホワイトレディを２つ、と注文した。
「あ、あの。私リリーの友人でナターシャ・バートンです」
「シリウス・ブラックだ」
シリウス・ブラック。その名にふさわしく、星のように輝き儚い。一目ぼれしてしまった。彼が注文したホワイトレディも気になって、彼にどんなカクテルなのか質問する。彼は少しにやりと笑って説明してくれた。ドライジンにホワイトキュラソーを混ぜ、レモンを入れたカクテルだという。ロンドン発祥のカクテルで、ウェディングドレスを模してつくられたものなのだという。
「詳しいですね…」
「家にバーを作るくらいには好きなんだ」
高貴な方なのだろうと思った。そもそも香ってくる香水の香りから高級さが伝わってくる。着ているスーツの生地も高そうだ。彼はホワイトレディを二つ受け取った。
「ちょっと待っててくれ」
シリウスは私にそう言った。私は戻ってきてくれることに嬉しくなってこくりと頷き、壁にもたれて私から離れていく彼を見送った。新郎新婦がいる人だかりの中に入ってしまって見えなくなった。今のうちに火照ってしまった体を冷まそうと深呼吸をする。金持ちで、顔も良くて、スタイルもいいだなんて好きにならない方が無理だ。
「ナターシャ、お待たせ」
そう声を掛けられて顔を上げると、白い髪に赤い瞳を持つ美しい女性がシリウスの隣に立っていた。その手には先ほどシリウスが注文していたホワイトレディが握られていた。
「A、彼女はナターシャ・バートン。リリーの友人らしいし、彼女もアフターパーティに招待しよう」
「リリーの友達…！初めましてナターシャ。私はA・ブラックよ、よろしく」
彼女はそう名乗った。彼女の苗字はブラックだと言った。２人のどことなく高貴な雰囲気が似ているので兄弟とまではいかなくても親戚なのだろう。私はAと名乗る美しい女性に人好きのする笑顔を向けた。
「この披露宴の後、私たちの家でアフターパーティをする予定なの。でもリリーのエレメンタリースクール時代の友人とは交流が無いし、どう誘おうか困ってたの。貴方から伝えてくれる？」
披露宴に来られなかった友人もぜひ誘って、と彼女は言って一枚のカードを私に手渡した。カードには住所が書かれていて、ここからそう遠くない。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
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アネモネ(プロフ) - RIKOさん» コメントありがとうございます！大変恐縮です。趣味で書いている程度なのでつたない文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。是非お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年2月14日 10時) (
レス) id: 4798491269 (このIDを非表示/違反報告)
RIKO(プロフ) - こんなにも作り込まれていて面白い作品には久方ぶりに出会いました。とても楽しく読めて、最近の私が充実しているようにも感じます。本当にありがとうございます！応援しています。 (2023年2月13日 21時) (レス) @page30 id: 2f1eb9db7f (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます！R18版ですが、マイページの設定でコンテンツフィルタがオフになっているのであれば、私には原因がわからないです、すみません…。ブラウザから見るなどしても見当たらなければ解決策を考えるのでまた教えてください！！ (2023年2月8日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 面白くて、思わず一話から一気読みしてしまいました!キャラ達格好可愛いし最高!所で、この小説のR18版が探しても見当たらないのですが、どうしてか分かりますかね…?フィルター等は無いんですけど…知ってたら教えて欲しいです！更新楽しみにしてます! (2023年2月8日 2時) (レス) @page13 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます！趣味で楽しく書かせてもらっています！こんな私の妄想にお付き合いいただいて嬉しいです。無理せずしっかり完結できるように頑張りますので、ぜひこれからもお時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年2月3日 11時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2023年2月2日 11時
