8 ページ27
「ベルモット・カシスは”あなたのためなら危険も怖くない”。さっき、レギュがAに頼んでいったカクテルだ」
その言葉を聞いたAさんはシリウスの肩に顔を埋めたまま頷いた。リーマスはそれを見て、話し合いが必要のようだね、と困ったように笑った。私の恋はたった数時間で、いとも簡単に終わりを告げたのだった。
アフターパーティは夜通し行われた。よくよく観察してみれば、明らかにAさんとシリウスの距離感はおかしい。レギュと呼ばれたひとが"姉さん"呼びしていたのも、つまり"義姉さん"だったということだ。ジェームズが"趣味悪い"と言っていたのも、シリウスの悪戯に対してだったのだろう。
はぁ、と私は大きくため息をつく。私が連れてきた友達たちは音楽のなる庭の中心で楽しくいろんな人とダンスをしている。私は一人、離れたところにある椅子に座ってシャンディ・ガフを飲みながら騒がしいみんなを眺めた。
そうしていると、突然誰かに顔を覗かれて思わず仰け反る。目の前にいたのは悪戯大好き４人のうちの童顔の人。鼠担当のピーターだった。彼は一人でいる私が心配で声をかけてくれたらしい。
話を聞く限り同じ18歳だと思うのだが、彼は少年のような純粋さを身にまとっていた。大人のように余裕のあるシリウスとは正反対で、どうやって彼らは仲が良くなったのだろうと興味がわいた。私がピーターにみんなとの出会いを聞けば、普通の学生時代みたいな話を聞くことができた。
教師であるマクゴナガルさんから話を聞いても、学校で花火を打ち上げただとかテストは主席だっただとか浮世離れな話しか出てこなかった。しかし、ピーターから見るみんなは普通の人のようで、ジェームズはリリーに6年以上片想いしていたとか、シリウスはAに怒られて半泣きだったとか、リーマスが怒るとシリウスですらも怖がるだとか。
ようやく普通の話をできている感じがして居心地が良かった。彼のおかげで私はそのあとのパーティも孤独を感じることは無く楽しむことができた。
＿＿＿＿
第三者から見た悪戯仕掛人たちを描写したかったです。あまりうまくいかなかったです。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アネモネ(プロフ) - RIKOさん» コメントありがとうございます！大変恐縮です。趣味で書いている程度なのでつたない文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。是非お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年2月14日 10時) (
レス) id: 4798491269 (このIDを非表示/違反報告)
RIKO(プロフ) - こんなにも作り込まれていて面白い作品には久方ぶりに出会いました。とても楽しく読めて、最近の私が充実しているようにも感じます。本当にありがとうございます！応援しています。 (2023年2月13日 21時) (レス) @page30 id: 2f1eb9db7f (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます！R18版ですが、マイページの設定でコンテンツフィルタがオフになっているのであれば、私には原因がわからないです、すみません…。ブラウザから見るなどしても見当たらなければ解決策を考えるのでまた教えてください！！ (2023年2月8日 9時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 面白くて、思わず一話から一気読みしてしまいました!キャラ達格好可愛いし最高!所で、この小説のR18版が探しても見当たらないのですが、どうしてか分かりますかね…?フィルター等は無いんですけど…知ってたら教えて欲しいです！更新楽しみにしてます! (2023年2月8日 2時) (レス) @page13 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - 真白さん» コメントありがとうございます！趣味で楽しく書かせてもらっています！こんな私の妄想にお付き合いいただいて嬉しいです。無理せずしっかり完結できるように頑張りますので、ぜひこれからもお時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年2月3日 11時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アネモネ | 作成日時：2023年2月2日 11時
