Don't be alone. ページ43
「彼、私を初めてリリーって呼んだわ」
リリーは驚いたように３人が出ていった扉を見つめた。悪戯仕掛人の中では唯一シリウスだけがリリーをエバンズと呼ぶ。最近は別にシリウスとリリーの仲は悪くないため、少しだけ不思議に思っていたのだ。だから、私は一度シリウスに聞いてみたことが合ったのだ。
「シリウスね、リリーは自分のことを許していないだろうから、って」
シリウスは案外繊細な人なのだ。呼び方ひとつ気にしてしまうくらいに。彼はセブルスを一方的に虐めていたことを悔やんでいた。どうやら私の言葉がよほど効いたらしい。そしてリリーから嫌われていると思い込み、友人になりきれずにいたのだ。
リリーはシリウスの意外な一面を知ってふふ、と笑った。そのとき、一羽のフクロウが私の元に来て手紙を渡してきた。両親からだった。一瞬、両親の訃報かと思ったが、そうであるなら送り人は両親ではない。私は少し緊張して封を切った。
内容はジェームズの両親の話だった。今朝ジェームズに届けられたのはジェームズ夫妻からの遺書。狙われるのは時間の問題だと悟っていた彼らは早い段階から用意していたらしいのだ。そして遂にポッター家にヴォルデモートが来て、死喰い人に勧誘し、それを断った夫妻は殺されることになった、と。どうやらクリスマス休暇の前に大人たちだけで身の振り方を話し合ったらしいのだ。その場でポッター夫妻は、勧誘が来ても断る気でいる、と私の両親に伝えていたらしい。
そしてエバンズ夫妻の話。彼らとは今のところ連絡を取ることができているが、マグルであるということでいつ殺されるのかもわからない状況だ。両親はイギリスから出るように提案したらしい。エバンズ夫妻がイギリスから出ることを選択したときは、リリーも付いていくか、イギリスに残るかの選択をする必要があり、もしもイギリスに残るのなら休暇中は私の家で預かるという流れになっているようだ。
「…これ、リリーも読んで」
私は読み終えた手紙をリリーに渡す。リリーはそれを読んで、私はイギリスに残るわ、と即答した。リリーの選択に口出しすることはできない。私はそっか、とだけ相槌を打ち、それ以上何も言わなかった。
手紙には私の両親について何も書かれていない。私たちは中立だから、と言い続けているが、もしも勧誘が来たら断ることになるのだろう。私はため息をついた。
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アネモネ(プロフ) - 白夜ナイさん» コメントありがとうございます、返信遅くなり申し訳ありません。閲覧機器によって違いますが、ご自身のマイページに歯車のアイコンと「設定」の表示があると思います。そちらをご確認お願いします。 (2023年1月6日 11時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
白夜ナイ - マイページ設定はどこで見ることが出来ますか？ (2023年1月2日 23時) (レス) @page4 id: fe34b0bbcb (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - nonさん» こちらも初心者なので大丈夫です！むしろ初めてのコメントで嬉しかったです、ありがとうございます！つたない文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです (2022年12月23日 16時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - コメ返ありがとうございます！設定で非表示になっていたみたいです。占ツク初心者でして知らず申し訳ありませんでした。教えてくださりありがとうございました！熟読させていただきます^^*応援しています！！ (2022年12月21日 15時) (レス) id: 56e0d0af68 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - nonさん» ご感想ありがとうございます！そう言っていただけてとてもうれしいです。R 18編ですが、見つけることができなければマイページの設定でR 18作品が非表示になっているかもしれません。成人済みでしたら、マイページの設定で確認してみてください。 (2022年12月21日 13時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2022年12月13日 12時
