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すると２人を切りつけていた魔法は止み、大広間を覆っていた雲は消えた。
覚えてろよ！なんて捨て台詞を吐いてスリザリンの２人は大広間から逃げていく。俺はそれを見送って、腕の中にいるAを確認した。ぎゅう、と俺のローブをつかんで縋り付く彼女は震えていた。俺は彼女をあやすように頭を撫でた。
「落ち着いたか？」
「うん、本当にごめん。ありがとう」
正直スカッとした、と俺が笑えば、Aはえへ、とつられて笑った。人を傷つけてしまった、と自己嫌悪を始めるかと思っていたが、あの二人を傷つけたことに対して悔やんでいるわけではなさそうだ。
Aの手には杖が握られていない。さっきのは無言魔法どころか、杖を使わずに発動した魔法だった。しかも明確に彼らを傷つけるという意思をもって。はじめは彼女の魔力が暴走したのかと思ったが、傷ついたのはさっきの２人だけで隣に座る俺には傷一つない。吸血鬼の魔力は強大だと本では書かれていたが、まさか大広間の天候に影響を与えるほどの力があるだなんて思いもしなかった。
「すごく頭来た。殺さなかっただけマシだよ」
「言えてる」
リーマスもピーターもAの言葉に軽く笑った。エバンズも、自業自得だわ、と怒っている。良くも悪くも、あのバカ野郎二人のおかげで重苦しい空気は消えた。
「こういう時、ジェームズを放っておいたほうがいいのかな」
ピーターはジェームズが心配なようでそわそわと不安げに言った。リーマスも答えかねているようで、困った顔を浮かべた。これに関しては答えなんてないだろう。ジェームズは人一倍プライドが高い。弱みなんて俺たちに対しても見せたがらないのだ。しかし一人息子で愛され育った彼が胸を痛めていないわけがない。それを一人で味わわせるのもどうかと思うのだ。
「いつも通り接してあげればいいと、私は思うわ」
エバンズは言った。普段の貴方たちは一人で悲しむことを良しとしないでしょう、と。確かにそうだ。何をうじうじと悩んでいたのだろう。リーマスが人狼と知ったときも、彼の拒絶なんて関係なく "友達は助け合うものだ"と押し付けたのだ。それが人狼であろうが両親の死であろうが関係なかった。
「…ありがとう、リリー」
俺は彼女にお礼を言って席を立つ。リーマスとピーターも同じように立ち上がり、３人でジェームズをさがしに行くことにした。変に気を遣えば向こうも気を遣って弱みを見せられない。俺たちは気を遣わないから"親友"なんだ。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
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アネモネ(プロフ) - 白夜ナイさん» コメントありがとうございます、返信遅くなり申し訳ありません。閲覧機器によって違いますが、ご自身のマイページに歯車のアイコンと「設定」の表示があると思います。そちらをご確認お願いします。 (2023年1月6日 11時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
白夜ナイ - マイページ設定はどこで見ることが出来ますか？ (2023年1月2日 23時) (レス) @page4 id: fe34b0bbcb (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - nonさん» こちらも初心者なので大丈夫です！むしろ初めてのコメントで嬉しかったです、ありがとうございます！つたない文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです (2022年12月23日 16時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - コメ返ありがとうございます！設定で非表示になっていたみたいです。占ツク初心者でして知らず申し訳ありませんでした。教えてくださりありがとうございました！熟読させていただきます^^*応援しています！！ (2022年12月21日 15時) (レス) id: 56e0d0af68 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - nonさん» ご感想ありがとうございます！そう言っていただけてとてもうれしいです。R 18編ですが、見つけることができなければマイページの設定でR 18作品が非表示になっているかもしれません。成人済みでしたら、マイページの設定で確認してみてください。 (2022年12月21日 13時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2022年12月13日 12時
