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「私ね、吸血鬼なの」
「え、」
とはいっても末裔みたいなもので、と彼女は説明を始めた。
どうやら彼女の父方の祖父が吸血鬼だったらしく、その性質が受け継がれているという。吸血鬼なのに黒い肌って不思議でしょう？と笑う彼女に毒気を抜かれて杖を下ろす。
それに安心した表情を浮かべ、彼女は薬の詳細を教えてくれた。曰く、本能を抑えるものらしく、彼女も定期的にこれを飲んでいるらしい。
それを人狼化の前に飲めば人狼としての本能が抑えられるのではないか、そして、生肉は満腹になることで多少人を襲ったりしなくなるのではないかと考えたらしい。
「でも、これは君のだろう？」
「うん。でも両親に頼めば追加で貰えるから大丈夫だよ」
僕はそういうことなら、と薬をもらう。それから吸血鬼についていろんなことを聞いた。
吸血鬼と結婚した祖母が黒人の魔女らしく、肌の色はそこから遺伝したらしい。そして母も魔法使いだそうだ。つまり、彼女の中には吸血鬼が４分の１、魔法使いが４分の３入っているということだ。
薬草は吸血鬼の弱点であるため、魔法薬学や薬草学の実技が苦手なのだという。とにかく体調が悪くなるらしい。さらに、吸血行動も人間ではなく動物でもいいようで、動物の生肉を食べれば抑えられるそうだ。
彼女は、詳しくは『幻の動物とその生息地』を読んで、と笑った。
「一応、内緒にしてね？もちろんリーマスのことも言わないよ」
「当然だよ、誰にも言わない」
２人だけの秘密ね、と彼女は微笑んだ。笑うときはいつも全力で笑う彼女だったが、この日初めて優しく笑ったのを見たのだった。
その次の満月の日、薬を飲み傍らに生肉を置いて挑んだ。いつもは抑えられず自身に傷を作ってしまうが、その日は生肉を食らって満足したため、暴れることはなかった。
「A！本当にありがとう、本当に、ありがとう…！」
「No problem！困ったときはお互い様でしょう？」
こうして彼女は僕の恩人となった。
ラッキーアイテム
マールヴォロ・ゴーントの指輪
今日の呪文学
ルーモス（光よ）
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アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» ありがとうございます！長い作品ですが、お時間あるときに読んでいただけると嬉しいです！ (2023年1月27日 13時) (
レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - キメラ想像したらめっちゃ笑いましたwwまだ読んでいる途中ですが続きが気になって黙々と読んでいます。更新お疲れ様です、応援してます！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - お昼ご飯はモンスターさん» つなぎ目だらけで舌を出すキメラを生み出してしまいました…wご指摘ありがとうございます！修正しました！ (2023年1月26日 10時) (レス) id: ddc7a24158 (このIDを非表示/違反報告)
お昼ご飯はモンスター(プロフ) - フランケン・アインシュタインはおもろすぎるｗアインシュタインとフランケンシュタインは別物ですよ〜 (2023年1月25日 10時) (レス) @page8 id: be756b31db (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ(プロフ) - みーやんさん» ご指摘ありがとうございます！見当たる限り修正しました、ご迷惑おかけします。読んで下さりありがとうございました、これからもよろしくお願いします (2022年12月13日 0時) (レス) id: cfb2af5982 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アネモネ | 作成日時：2022年11月26日 20時
