【gnsn】僕を探してほしいのですが！ (ページ3)

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先輩冒険者ページ3

「以上です。なにか質問などございますか？」

『その、早速依頼を受けたいんです。今の僕でも受けられるものはありますか？』

早く金をなんとかしないといつまでも変わらぬ貧相な暮らしが続くんだ！お願いしますキャサリンさん！

と、そんな僕の願いは届かず、キャサリンさんは手を顎に置いて考えたあと、こういった。

「難しいですね」

しかし、続けて。

「貴方はまだ新人で、経験を積めていないので...一つ、受けられるものはございますが」

と、何か含みを持たせて彼女はそうもいった。

『！なんですか？僕にできることな何でもします』

勿論僕はそんなことお構い無しで食らいつく。

「...戦闘の腕に自信はお有りですか？」

『そこそこには。どんな依頼なんです？』

「ある秘境に住み着いた急凍樹の討伐依頼です。これが中々手強く、今“空”という腕利きの冒険者に向かってもらっています。ただ＿＿＿」

息を継ぐために少しの間を置いたあと、キャサリンさんはまた話し始めた。

「その急凍樹には弱点が2つあって、同時に攻撃しないと倒せないんです」

『わかりました、場所を教えてもらえますか？』

「え...受けるのですか？やめておいた方がよいかと、今まで何人も挑まれましたが、誰も彼の相方は務まりませんでしたし...」

と、不安げにこちらを見てくる。

『それでも受けます。もし駄目でも先輩冒険者から学べるいい機会ですから』

「そうですか...では場所をお教えしますね、まず城内を出て＿＿＿」

『ま、待ってください！僕ここらへんの立地がわからなくて...地図を書いてもらえませんか？』

その一言で、キャサリンさんの僕への不安は高まるばかりだった。

〜〜〜〜〜

(ここで合ってるよな...)

キャサリンさんにかいてもらったメモ書きの地図を見ながら歩いてきた。が、

確かに扉はある。だが、奥がない。扉一枚だけがそこに立っている。

メモ書き通りなら、この扉をくぐれば秘境に入れるらしい。

『かなり胡散臭いぞ』

と、僕はぼやいた。

とはいえ何でもすると言った手前、こんなところで止まってなどいられない。

『っえい！』

僕は勢いよく扉に向かって飛び込み、中の空間に呑まれていった。