【WT】自己満短編集

ぶるしゃけ#死ネタ ページ1

まさか、だった。




20××年○月☆日。

最愛の彼が死んだ。
死因は失血死。

腹部に大きな切り傷があったとか。


彼の両親に頼み込み、遺体を見せてもらった。




綺麗な、顔だった。

いや、不謹慎かもしれない。
でも、笑ってた。
すごく、綺麗な顔で。

あの時見せてくれた笑顔と同じ顔で、彼はそこにいた。


なにを考えて死んだの？
なにを思って、その笑顔を作ったの？

不思議と、涙は流れなかった。


数日経っても、彼の温もりは僕から離れてくれなかった。
そこに彼がいるような、そんな感覚にとらわれて仕方がなかった。

時々、僕の前で微笑んでくれている気がして、胸がはちきれそうだった。


僕は彼のためになにができたと思う？
僕はなにもできなかった。

このことを、みんなに聞いていればよかったのかな。それが正しい道だったのかな。
僕にはわかんないや。


でも、僕は正しい道を進んだと思ってます。
これでよかったと思います。

あのままだったら、きっと病んでた。
きっと、生きることに喜びを感じることはできなかった。

だから、ここで言わせてください。




____ありがとうございました。









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二つの墓の前で、泣き崩れる4人の影があった。

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