まて。これは本当に恋愛ものなのか!? (ページ5)

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よいこはマネしないでねページ5

学校には、７時４６分に着いた。

いつも一番のりである。イヤッフゥ。

校舎を独り占めしてるような、この快感が好きだ。

しかし、今日は。

バァーン!!と教室のドアを開けると

バァーン!!と昨日の女子が俺の隣の席に座っていた。

…え？

なんで？なんかすごいオーラで睨んでくる。

こっっわ。

「…うるさいんだけど。」

待とう。何このタイミング。ちょっと待とうぜ。眼力怖いし、席まさかの俺の隣!?え、何、俺担任に嫌われてんの？

『あんのクソ先公ぉぉお!!』

「うるさい!!」

『すんません…』

うわぁぁ…、でも…あの白のヤツ…だよな？

今日は赤いアメリカピン(と、言うらしい。妹より)で前髪を左に留めて、髪をおろしている。

少し、印象が違うけど…

『えっと？く、栗本…白？さん？』

「ふざっけんな。“つかさ”だ。次白っつったらぶっ飛ばす。」

うわ、男だ…

言葉が“漢”の方の男だよ。

背後に血の色をした炎が見えるし。

『えげつねぇなぁ…お前本当に女かよ…』

「失礼な。胸もある。お前はどこを見ている？」

『あぁ、はい、ムネね…
って、見ねぇよ!?そんな胸だけ注目して見てたら変態だろーが!!』

「へぇ、そうか。お前は人の下着を下から覗き見るやつは変態ではないと言うのかそうなのか」

『その節は本当スンマセンでした!!引き合いに出すのは勘弁して下さい!!』

がばぁっ、とつかさの足元で膝をついて頭を下げた。

ら。

「おぃーす。逞磨～、今日部か……つ…」

まさかのそーちゃん登場。

そして、手足を組んで俺の方に向かって椅子に座っているつかさと、土下座している俺を認めると、おもむろにケータイを取り出した。

『まっ……ちょ、み、見るなぁぁあ!!こんな俺を見るなぁぁあ!!』

なぜか某野球漫画のセリフを吐いている俺を、そーちゃんが爆笑しながら写真を２、３枚撮りやがった。

すばしこいのだけはそーちゃんに勝る俺。

ぐあぁぁぁぁぁあ!!と意味不明な叫び声をあげながら、そーちゃんのケータイを奪いとった。

『おいしょぉぉぉぉぁぁぁぁあ!!』

そしてそのケータイを学校の南にある森に向かって全力投球!!

ちょうど、カラスの巣でもあったのか、ギャアギャアとカラスが一斉に飛びたった。

今度は、そーちゃんが叫び声をあげる番だった。

「ぐあぁぁぁぁぁあ!!お、俺のケータイィィィィィ!!」

『へーっへっへ!!ざまぁ!!』

「男子ども!!うっさい!!」

『「すんませーん」』