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104.ポリポリポリポリ ページ8

「銀ちゃん、私はどこに座ったらいいんだ?」

Aは物騒な刀を腰に刺したまま佇んでそう言った。もう他のみんなは座ってお互いに向かい合う者の顔すらじっくりと見定めているというのに。

「お前はほら、そっちに…って、そうか、女どもが多すぎて席ねーのか。しゃーねー、お前こっち座れ。ほら。」

そう言って銀時は自分の左隣を指差した。その姿にお妙はまたニヤニヤと2人を交互に見つめ、さっちゃんは不服そうに頬を膨らました。

「銀さん…この間からやけにAさんには優しいのねぇ…」
「あ?お前妙に俺たちのこと勘ぐってるみたいだが、んなことしてたらサディストに殺されるぞ。」

「俺はつい先日、本当に命を取られかけんだ…」と銀時は青ざめながら身をギュッと縮めた。あの時からあの可愛らしそうな整った顔を街角で見るとつい息子がヒュッと縮むような感覚を覚える。

もうあんな思いは懲り懲りなのだ。


「失礼いたします、お食事を…」

そう言って控えめに入ってきた従業員はテキパキと料理を机に並べ、「ごゆっくり。」と笑顔で去っていく。…さぁ、ここからが合コンの始まりだ。

にっこりと睨み合ってどちらも動かない銀時たちをよそに、Aは自分の目の前に運ばれてきた料理に目を奪われていた。

ちょんちょん、と少しつついた後、お箸でそれをつまみ、パクリ、と口元へ運んだ。ポリポリポリポリという無機質な音が部屋の中で鳴り響いた。

その音にゴクリ、と箸を進めるのをやめられなかったのが、神楽。神楽の食事が始まりを告げたかのように、皆がお箸を進む手をようやく伸ばした。

ポリポリポリポリポリポリポリポリ、とずっとそれをつまむAは目を輝かせている。初めてこんな顔を見た気がした。銀時はちょんちょん、とAの肩を叩く。

「…あー…美味しいか?」
「ああ、これなんていう食べ物だ?初めて食べたぞ。」

ポリポリポリポリと永遠に音を立てるAに銀時は少し首を傾げた。松平公のもとにいたならばいいものを食べさせてもらってそうなのに、と。

「きゅうりの…浅漬けだ…。」
「そうか、これがそうなのか。いつも松平が酒のつまみにしていたが、子供は食べたらだめだっていうからな。」

なるほど…と頷いた銀時はようやく自分もそのきゅうりに手をつけた。

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(プロフ) - 玲奈さん» すごくそのお言葉嬉しいです…ありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします! (2020年5月10日 10時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
玲奈 - ずっと求めていたものがまさにコレ!って感じで凄いおもしいです!更新楽しみに待っています! (2020年5月10日 3時) (レス) id: 4d2b01f996 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます。頑張って書いていきます。よろしくお願いします! (2020年5月9日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - シリアスすごいいいです!これからの展開が楽しみです!更新楽しみにしてます! (2020年5月9日 9時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紅蓮さん» ありがとうございます。ゆっくりだとは思いますが、最後まで見てくださると光栄です。よろしくお願いします! (2020年5月8日 12時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年1月29日 23時

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