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息【神威】1 ページ12

はぁーっと息を吐けば今年もまたそれが白く染まった。12月。暑さには弱い夜兎でも、冬はなかなかにへっちゃらである…と思いたい。

「さむーーい!!」

隣で鼻を赤くしながら叫ぶそいつの息も真っ白に染まり、消えていく。まるで誰も待ってはくれないかのように。

「神威!神威!見て!あっちに、うたまいこ…き?やき?がある!食べよう!あったかそう!」

神 「歌舞伎焼きだよ。どんな頭してるわけ?」

「こんな頭よ!」

ろくに漢字も読めやしないそいつが地球におとづれたのはもう何回目だろうか。心配になる程かわいそうな頭である。

「おじさん!うたまいこきやき、二個!ちょーだい!」

さっき教えた読み方なんて聞いちゃいないと言わんばかりの猛攻で元気よく突き出されたピースを正面に饅頭を焼くおじさんが苦笑いをしている。

お 「歌舞伎焼き、ね、嬢ちゃん。言ってごらん、か、ぶ、き、や、き。」

「か、ぶ、き、や、き?」

お 「そう!かぶきやき!」

まるで滝川◯リステルのようなカタコトで繰り広げられるしょうもないやりとりになにやらそいつは嬉しそうだった。

いつもは溜息をつかれる俺でも溜息をつきたくなるこいつはいろんな意味でモンスターである。

「神威!ほら!か、ぶ、き、や、き!」

渡された歌舞伎焼きを片手に持ちつつ、少しだけ熱くなる片手。

歌舞伎焼きの湯気もまるではいた息のように白く染まり消えていくー

ゆらゆらと揺れるそれを眺めながらなかなか食べられずにいると、「兄ちゃん。」と声をかけられた。先程の歌舞伎焼きのおじさんだった。

お 「兄ちゃん、ありゃあ、恋人かね?」

神 「恋人なんて心外だよ。あんなのただの部下。」

お 「そーかい、引き止めたことわりーんだが、その部下の嬢ちゃん、走って向こうに行っちまったよ。」

「追いかけてやんな。」と笑うおじさんに、「そうするよ。」と俺も呆れ半分笑いながらそいつの後を追いかけた。

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(プロフ) - 雪華さん» 是非、私の勝手な都合で書いている短編集を読んでいただけると幸いです。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雪華さん» おそくなり、すみません。私は自分の好きなようにお話を書いておりまして、お願いされる形で書くのは正直読んでくださっている読者様方をがっかりさせそうで自信がありません。ですのでそう言ったお願いはできかねます。申し訳ありません。 (2019年6月2日 13時) (レス) id: 97c0d12c03 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - お願いあるんだけど良いですかな?ドラゴンボールのキャラ×18歳のメイ・チャンの恋愛短編集を作って貰いますかな?メイ・チャンは悟空達の仲間で子パンダのシャオメイと一緒で長男のグリードと次男のエンヴィーの妹を設定で (2019年1月15日 20時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年9月17日 0時

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