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彼女・彼【坂田銀時】1 ページ28

Noside

彼女は美しかった。

この何万、何億と人がいる地球のこのちっぽけな街で彼女は1番だった。

それでもこの街で彼女を見て振り返らない人はいなかったためきっとよほどの美しさだったのだろう。

彼女が声をかけられることは多かった。というか最早かけられないことの方が多かった。

彼女が足を止めることはない。どんなにいい男でも、どんなにいい身分の男でも。


彼女は人形のように静かだった。それがまた彼女を美しくみせる原因の一つだったのかもしれない。

彼女の声を聞いたことがある人など肉親以外にいるのだろうか。

そう噂されるほど彼女は口を固く閉ざしていた。


彼女はどんな男に心惹かれるのだろうか。そう考えるのはきっと何人だけじゃないのだろう。何百何千人だ。

この街のすべての人。きっとそうだ。

だが、彼女の心境がわかればこれはまたおもしろい。

彼女またどうせと言えるただの1人の人間なのだ。

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作者名: | 作成日時:2017年1月16日 1時

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