【銀魂】一樹之陰【短編集】 (ページ7)

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女心【沖田総悟】1 ページ7

沖「勘違いしねぇでください。俺がお前みたいな雌豚を助けたのは、職務。決して乙女が想像するようなことはありませんから。」

「はあ…。」

どうして初対面でこんなことを言われなければならないのだろうか。

なんと言うか、この人、気持ち悪いし…。雌豚とか言って。

とりあえず危険だと思い、足早に去ろうと、「では、ありがとうございました。」と声をかけた。その人は頷きもしなかったけれど、私はそそくさとその場を後にした。

それからはその人と会うことはしばらくなかった。

ア「いやぁー、さすが真選組なのか、やはり真選組と言うべきなのか、ですねぇ。」

ぼんやりとテレビを見ていれば、〝真選組〟という言葉が聞こえてきて、私の目は鮮明にテレビの映像を映した。

最近巷で噂になっている真選組。もちろん仕事ぶりでかわれているところもあるみたいなんだけど、それよりかはルックスらしい。

あとは、破壊活動。

真選組が通った後は死体と瓦礫がわんさかと残るという話だ。できれば関わりたくはない。

ーそーいえばこの間助けてくれた人も、職務とか言ってたなぁ…ー

もしかして、真選組だったりして、なんて自分で冗談もいいとこだとクスクス笑った。

あんなとこに真選組なんてくるものか。きたとしても警察くらいだ。真選組なんてお高くとまってる人たちがあんなとこに来るはずない。

なんて。思っていたら、テレビに映し出されるのは、この間みた制服と同じ制服を着た男の人。タバコ吸ってて、瞳孔はめちゃ開いている。

「え、いやいやまさか。警察と同じ制服だったんでしょ。」

手を振りながら独り言を呟く。私以外誰もいない家の中ではそれが妙に響いたけれども。

「……はあぁぁぁぁぁぁああ！？」

というでかいさけび声はさすがにお隣さんまで聞こえていたらしかった。

次の日に大家さんにとばっちり怒られたから。

でも私がでかい声をあげたのもしょうがなかったと思う。だってあのあと映ったのはこの間みた雌豚とか言ってたあの頭のおかしい人だったから。