cap48 ページ4
＜ｺｰﾄﾞ＞
開いていく正義の門。
海軍本部の動力室で動かしている筈。
何故、開くのか分かったもんじゃないが、結果ｵｰﾗｲである。
門が開いた事に湧く甲板。
僕はそのざわめきをBGMに、舵を取っているｼﾞﾝﾍﾞｴに話しかけた。
「…僕は、仲間なんて要らなかったんだ」
急に話し始めた僕に面食らった様子のｼﾞﾝﾍﾞｴ。
だが、それも一瞬だった。
ふと顔を見ると、ｼﾞﾝﾍﾞｴは真剣な顔つきで僕の話を聞いていた。
「でも、ﾙｰｳの言葉が素直に嬉しかったんだ。どうせ失うのなら、仲間なんて要らなかった。だけど、それは現実から逃げてただけ」
主ーっ、と言い、抱きついてきたﾙｰｳ。
「僕は、船長の死を、受け入れられなかった。受け入れる事から逃げてたんだ。僕を海へ連れ出してくれた人。いわば、僕の大恩人」
ﾆｺｯ、とｼﾞﾝﾍﾞｴに笑いかける。
「僕にとっての船長は、船長だけなんだ。その船長が殺されたんだぜ??僕が、世界で一番、尊敬してる人が」
じわ、と滲んだ涙を拭った。
「海軍なんて大っ嫌いだ。でも、船長の息子を助けられるなら、僕が少しでも船長の息子の命を繋げるなら＿＿＿」
僕が呟いた言葉を聞いて。
ｼﾞﾝﾍﾞｴは手を止め、目を見開いた。
ﾙｰｳは、放心しているようだった。
「くだらないって思うかも知れない…。そんな事したって、何にもならないかも知れない…。…けどさ」
ﾙｰｳの頭をそっと撫でた。
放心していたﾙｰｳは、はっ、としたかと思うと僕の手を握って涙を流した。
「…そうでもしないと、耐えられないんだよ」
ﾎﾟﾛ、と一粒の涙が。
僕の目から溢れ落ちた。
「ｼﾞﾝﾍﾞｴ、僕を、止めないでくれよ??」
悲しそうな目をしたｼﾞﾝﾍﾞｴ。
「…善処する」
今、そう言っても。
ｼﾞﾝﾍﾞｴは、僕を止めるんだろう??
全部、知ってるんだよ??
ｼﾞﾝﾍﾞｴの懐にある子電伝虫が。
麦わらが持ってる子電伝虫と繋がってる事。
騒がしかった甲板が。
静かになっている事。
甲板に、人の気配が。
一切、しない事。
聞いてるんだろ??
全部、聞いてるんだろ??
「そんな顔、しないでくれよ…っ!!!」
床に膝をつき、涙を流した。
僕がｼﾞﾝﾍﾞｴに言った言葉。
それは＿＿＿。
＿＿＿船長の息子の命を繋げるのなら。
＿＿＿僕は喜んで、海軍に身を差し出すよ。
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ユウ(プロフ) - あけましておめでとうございます!!!今年も宜しくお願い致します。 (2016年1月1日 0時) (
レス) id: 419e774a01 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - ありがとうございます、頑張ります!!! (2016年1月1日 0時) (レス) id: 419e774a01 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - とても面白かったです!(о´∀`о)更新頑張ってください。楽しみに待ってます! (2015年12月22日 20時) (レス) id: 3da174e9ff (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - お返事遅くなってすみません!!!頑張ります!!! (2015年12月17日 7時) (レス) id: 419e774a01 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ(プロフ) - この頃はログホラの小説が減ってきたのでとても面白かったです。これからも頑張って下さい。 (2015年12月14日 20時) (レス) id: 2b6ee72b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIMONADE x他1人 | 作成日時：2015年12月8日 7時
