雪が降る夜に【ONE PIECE】 (ページ40)

今日:1 hit、昨日:6 hit、合計:46,330 hit

cap39 ページ40

＜ｺｰﾄﾞ＞

「麦わら」

怒りに染まった表情で此方を見た麦わら。

刀を鞘に納め、溜め息をついた。

「黒ひげに普通の攻撃は効かない。ｺﾞﾑのお前でも殴られれば血が出る。“悪魔の実の能力自体を吸い込む能力”を持っているからだ」

「「!!?」」

そこにいた全員の表情が驚愕の色に染まる。

勿論、黒ひげを含めた全員が。

「黒ひげは“悪魔の実の能力を無効化”できる。そんな奴に今のお前が敵うのか??」

「ﾃﾒｪ、何処でそれを…!!?」

ﾆﾔﾘ、と笑い、手から闇を出す。

黒ひげの額に青筋が浮かび上がった。

「…僕はどんなものでもｺﾋﾟｰできる。僕の前で能力を使ったが最後。良かったな??僕と互角の戦いができるかも知れないぞ??」

勝ち誇った相手を馬鹿にするような笑み。

この顔は挑発するには最適である。

「お前は必ず僕が殺してやる。火拳に手を出した事を後悔するんだな」

覇気を交えて黒ひげを睨んだ。

ｺｰﾄﾞの顔は無表情だった。

その顔が黒ひげに恐怖を呼んだ。

この静まりかえった空間を丸ごと引き裂いたのは、一人の囚人の声だった。

「ﾏｾﾞﾗﾝが来たぞぉーー!!!」

その声を聞き硬直していた全員が動き出した。

LEVEL3へ向かう麦わら達を追いかける。

が、腕を掴まれ踏みとどまった。

「何故、助けた…!!!」

腕を掴んでいたのはﾊﾝﾆｬﾊﾞﾙだった。

その目は、真剣そのものだった。

「殴られても、倒れても、限界に達している腕と足で立ち上がる。そんなお前が、とても格好良く見えたからだ」

そう言うと、ﾊﾝﾆｬﾊﾞﾙは目を見開いた。

「お前は、きっと強くなるよ」

力尽きたように腕を離し、倒れたﾊﾝﾆｬﾊﾞﾙ。

僕は、先に進んだ麦わらを追い、走り出した。