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cap32 ページ33

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現在、LEVEL5。

軍隊ウルフをなぎ倒しLEVEL6への扉を開けた。

「イナズマ、退け!!!水流一閃!!!」

いや、斬り倒すと言った方が正しいか。

「ヴァナタ、本当に容赦ないわね…」

「何か文句でも??」

「…いいえ、無いわ」

生命の危機を感じたのだろうか。

良い判断と言える。

20時間も待たされた僕は物凄く機嫌が悪い。

僕に反論でもしたら…。

まぁ、そこはご想像にお任せしよう。

トラップを破壊し、看守をなぎ倒す麦わら。

階段を駆け降りLEVEL6に入った。

だが、火拳はそこにいなかった。

もう連れていかれた後だったのだ。

「海峡のジンベエ…戦争に反対でもしたか」

「あぁ、そうじゃ。親父さんと戦うなど、わしには出来ん…!!!」

悔しそうに顔を歪めるジンベエが、数年前の僕の姿と重なって見えた。

何も出来なかった自分への憎しみが、僕を自暴自棄にした。

あの時、僕は船長を救えなかった。

船長は、目の前にいたのに。

___産まれてくる子に罪は無い。

___俺の息子を頼んだぜ…!!!

インペルダウンへ初めて侵入した時に言われた言葉が甦った。

火拳を助けられなかったら、船長に会わせる顔が無い。

僕は船長に忠誠を誓った。

ジンベエも僕と同じように白ひげを慕っている。

その紛れもない事実が、僕の口を動かした。

「僕は白ひげと協力関係にある。お前も、僕と共に来い。死に場所をくれてやる」

驚いたように目を見開いたジンベエ。

麦わら達が向かった方で、プシュー、と何かが吹き出るような音がした。

周りが煩く騒いでいるなかで、僕とジンベエだけが別次元にいるような感覚に襲われる。

たった一秒が、一時間にも思えた。

「かたじけない…!!!恩に着る…!!!」

フッ、と軽く微笑み、刀で檻を斬った。

驚愕の表情を浮かべるジンベエ。

何本もの鎖を斬り、檻から出る。

「イワンコフ、海軍本部に行くぞ」

「俺行くよ、海軍本部!!!」

僕と麦わらの声が重なった。

麦わらの手の上に乗っているビブルカードは斜め上を指していた。

恐らく、既に火拳は海軍に身柄を引き渡されたのだろう。

火拳が海軍本部へ向かっているのなら。

僕も行くしか無いじゃないか。

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作者名:LIMONADE x他1人 | 作成日時:2015年11月23日 11時

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