雪が降る夜に【ONE PIECE】 (ページ32)

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＜ｺｰﾄﾞ＞

「ｲﾜﾝｺﾌ」

ｲﾅｽﾞﾏと話している麦わらを横目に、ｲﾜﾝｺﾌに話しかけた。

「お前は脱獄しないのか??…麦わらと火拳は兄弟らしいんだが」

「ｳﾞｧﾀｰｼはﾄﾞﾗｺﾞﾝが動くまでは動かない。今はまだ脱獄する時じゃないわ」

腕を組みながら言ったｲﾜﾝｺﾌ。

そういえば、ｺｲﾂ、革命軍の幹部だったな。

「…ﾄﾞﾗｺﾞﾝは麦わらの父親らしいぞ??」

「…えぇ、麦わらﾎﾞｰｲの父親が動き出すとき、ｳﾞｧﾀｰｼは再びｼｬﾊﾞに出る。今ｼｬﾊﾞに出ても大きく手配されるだけ………父親っ!!?」

後ろに飛んで壁に当たり、ｶﾞﾌｯ、と血を吐いたｲﾜﾝｺﾌ。

…汚い。

「ｳﾞ、ｳﾞ、ｳﾞｧｶ仰い!!!麦わらﾎﾞｰｲがﾄﾞﾗｺﾞﾝの息子!!?息子がいたの!!?」

「ん??俺の父ちゃんがどうかしたのか??」

ｲﾅｽﾞﾏとの話が終わったのだろう。

麦わらが会話に乱入してきた。

「ｳﾞｧﾅﾀ…出身は何処??」

「東の海(ｲｰｽﾄﾌﾞﾙｰ)だ」

驚愕の表情を浮かべたｲﾜﾝｺﾌ。

思い当たる節があるのだろうか。

「火拳にﾏｾﾞﾗﾝ達が近づいてる。ま、もうすぐ出頭時刻だからな…さっさと行くぞ」

「…相変わらず、ｳﾞｧﾅﾀの覇気は強いわね。…ｳﾞｧﾅﾀの言う事は信用できるわ、今すぐ行きましょう」

ｲﾜﾝｺﾌは新人類(ﾆｭｰｶﾏｰ)達に呼び掛けている。

突然の事に文句を言う奴等が見られるが、そこは気にしない方向で。

「正面突破で行くか」

「ｳﾞｧﾅﾀ、“あの船”の作戦参謀だったのよね??」

信じられない、といった顔をしている。

僕の言葉の意味は分かっているのだろう。

ｲﾜﾝｺﾌの頬が引き吊っているのは、“あの船”の作戦参謀の口からそんな言葉が出るとは思いもしなかっただけだと思う。

…そう思いたい。

「最短距離だろうが。文句のある奴は??」

ﾆｯｺﾘ、と真っ黒な笑みを見せる。

そこにいた新人類達が、声を揃えて言った。

「「滅相もございませんっ!!!」」