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何とか振った振られた等の話題は出さずに乗り込んだロケットの中。
「ふぅん、二人で出かけただけ？あぁそう…出かけただけなんやね？」と絶対納得していないセンラくんは操縦席で砂時計をいじりながら拗ねている。
苦笑いしながらセンラくんに近寄って、普段なら志麻くんが座っているその隣の席に座って。
そんなに拗ねないでよ、と言うと「うーん」という何とも曖昧な返答。
これは困ったな、と頭を悩ませていると、彼がぽつりと一言、呟いた。
「…さっきまでおった
「…灰色、みたいな色してるね」
少し砂時計を傾けて、彼は言う。
何にも染まってない、真っ白な雪の上に色があるかどうかわからないほどの藍色を一滴、落として。
少しだけ色付く雪、淡く繊細な藍色と純白の雪が混ざり合った色。
でも、もう混ざってしまったからには純白に戻ることは叶わない。
「……俺にとってのAは、そういう存在ってこと」
「…どういうこと？」
「はは、変に詩的な言い方してもうたな。つまりはな」
俺はもうAが一緒におらんっていう生活は考えられへん、ってこと。
それだけ言って、ウインクをすると彼は立ち上がってシャワー室の方へ引っ込んでしまった。丁度志麻くんが出てきたからタイミングを見計らっていたのだろう、上手いことやって逃げられた。
あれ、絶対拗ねてたわけじゃないだろ、と操縦席の背もたれに体重をかけて、手を宙に伸ばしてぐっと伸びをすると。
「…どないしたん、俺の席なんか座って」
「なんでもないです」
ぐっと伸びをした手を捕まえられて、上から見下ろされる。シャワーを浴びたばかりの彼の頬は少し色付いていて、濡れた髪が色っぽい。
ただ。
髪をまだ乾かしていないから、見下ろされていると髪から落ちた雫が顔に当たって。
「…志麻くん、髪の毛乾かしてきてよ」
「俺も思ったわ」
捕まっていた腕を放してもらえて、タオルでわしゃわしゃと自分の髪を拭いている彼を見る。
あれ、こんなに背中広く見えたっけ。
…あぁ、なるほど。
"それ"を自覚する前に、彼から目を逸らした。
志麻くんといい、センラくんといい。
どうして────
いや、それを考えてしまう前に。それは彼らを侮辱してしまうことに他ならないから。
目を閉じて、次の行き先に思いを巡らせた。
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ちょこ２（パソコン変わりました≪元ID ５ad0b4ef6a≫）） - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (7月2日 21時) (
レス) @page50 id: c7ac99c812 (このIDを非表示/違反報告)
可愛い後輩ちゃん - 完結おめでとうございます‼とても私好み過ぎて1~3、一気読みしてしまいました,😌素敵なお話ありがとうございました!! (2022年2月23日 22時) (レス) @page50 id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
結月。(プロフ) - 続編3作に渡る連載、本当にお疲れ様でした。作者様の作品と出会ったのが遅かった私ですが、どのお話も面白くてついつい夜更かししてしまうくらい読んでしまっていました。素敵な作品をありがとうございます。幸せな時間を過ごせました。本当にありがとうございました！ (2022年2月15日 3時) (レス) @page50 id: 286dc51d91 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - 完結おめでとうございます！！幸せでよかったです...！めちゃめちゃ面白かったので一気見させて頂きました...本当に素敵なお話をありがとうございました！ (2021年8月1日 19時) (レス) id: 4620368618 (このIDを非表示/違反報告)
りょくちゃ(プロフ) - 連載お疲れさまでした。毎話すごく楽しかったです。今回もすてきなお話ありがとうございました！！ (2021年8月1日 14時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：#N/A | 作成日時：2021年7月4日 15時
