【CS】追憶の燈火【東カニ】 (ページ9)

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「きみが途中で気絶なんかしちゃうからめちゃくちゃ焦ったワケよ。マジできみの奢りで飲みに行かないと許せない。……えー、無視ぃ? おれがこんなにも心配したってのに? せめて謝罪の1つや2つ……いや、10個くらい無いんですかァ」

「お、よくぞ訊いてくれました。実はお嬢が食べたいっていってたんでちょっと前からスフレパンケーキは練習してたんですよねぇ。ってことで練習の成果を見てもらえますかね? ふわっふわのシキスペシャルです」

「かなりの自信作なんですよ、コレ。実は最近見つけた喫茶店の味を参考にしてましてね。……ア、もう聴いてなさそう」

「なにしてんのって見てりゃ分かるっしょ。餌付けよ餌付け。野良だと思うけどこのワンちゃん、なんかお嬢みたいで可愛いなァって思ったんよ。……あ、いて、殴んなってば」

「離せ、もう冷静になったから早くAンとこ行かせろ。あいつさっき見たとき怪我してたからさァ、おれが援護に入ってやらねぇと。死なせるワケにはいかないんだよ」

「カニバリズム共にも家族とか居んのかね。……ンー、別にぃ。ちょっと気になっただけ。まァどうせおれのやることは変わらないから何でもいいんだけど」

「うーん、今非常に飲みに行きたい気分なんだけどお嬢来ます? 勿論ミセーネンに飲ませるわけにはいかないんでおつまみだけ渡す形になるワケだけど。……あそ、やっぱ来ないかァ。じゃあ飲みに行くのは諦めるんで缶ビールだけ買ってくるのはアリ?」

「元バディ(あの人)は良く飲む人だったから当時は未成年だってのにおれが介助してやらないといけなかったのよ。毎回記憶は飛ばしやがるけど美味しそーに、楽しそーに飲むから良いモンではあるんだろうって思ってたってワケ。なのにさァ、いざ飲んでみたら不味いし記憶は飛ばねぇし、次の日までずっと吐きそうだし最悪なの。……今飲んでる身で言うのもなんだけどさァ、ホントなんであの人はこげなのが好きだったんだろ」

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