【文スト】福沢諭吉 恋愛集【男主】

愛が一つ　二日目 ページ6

福｢…っ｣


福｢……ﾊﾊｯ｣


朝起きると、Aが遥か遠くの方で寝ていた。


寝相が凄い。


俺は起き上がり、Aを布団に戻してから、洗面所へ向かった。


洗面所に着き、タオルを用意して嗽をし、顔を洗って水をタオルで拭いた。


洗面所を後にし、次に台所へ向かった。


手早く朝ご飯を作り、Aの昼ご飯も作った。


時刻は七時半。


丁度良い時間だ。


俺は寝室、あの子の元へ向かった。


福｢ﾊﾊｯ｣


子はまた、布団から出て遥か彼方へ旅をしていた。


俺は子に近付き、上体を起こした。


福｢おい起きろ｣


｢んぅ……？｣


Aは薄らと目を開けた。


｢…ふくじゃわ…｣


Aは寝惚けているのか、俺に抱き着きまた寝ようとした。


寝かせたい…寝かせてやりたい…。


だが、甘やかしたら終わりだ…。


…寝かせたい。


｢おはよ！｣


福｢！｣


…良い子だ…。


俺の心情を汲み取り、自分で起きてくれた…。


｢なにかいいにおいがしゅるね！｣


福｢朝ご飯はもう出来てるぞ｣


｢！｣


｢おなかしゅいた！はやくいこ！｣


福｢そんな急ぐな｣


Aは、はやくはやく！と俺の手を取って急かしてきた。


子がいると、生活が騒がしいな。


だがそれも、少し楽しいかもしれん…。

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