【文スト】福沢諭吉 恋愛集【男主】

愛が一つ　子の気持ち ページ11

バンッ!!


モ｢社長は何処だ!!殺してやるｯ!!｣


全『あ、あかん』


入って来たのは男五人のゴロツキ。


しかも福沢さんを御所望だ。


立場が違うからなぁ。


今と昔じゃ。









福｢！｣


…事務所が、騒がしい…。


悲鳴…？


…悲鳴が聞こえる…。


だが悲鳴を上げるような者は居ないはず…。


福｢…｣


福｢…ｯ!!｣


あの子に何かあったのやも…ｯ!!


私はスグに事務所へ向かった。


社長室を出て、現状を確認した。


すると窓が開いており、Aが下を覗き込んでいた。


福｢Aｯ!!｣


｢!?｣


スグに駆け寄り、Aを引き寄せた。


福｢大丈夫だったか!?先程悲鳴が聞こえたが…ｯ｣


｢ゴロツキが来たけど太宰さんと国木田さんが俺を守ってくれた｣


２｢え"｣


福｢そうか…すまない、助かった…｣


２｢あー……はい、大丈夫です｣


目が合わぬ二人を不思議に思いながらも、Aの頬に手を当てた。


福｢どこも怪我してないか…？触られたりとか…｣


｢何もされてない｣


福｢…良かった…｣


｢っ｣


私は安心して、Aを強く抱き締めた。


するとAは私に抱き着きはしなかったが、離れようともがきもしなかった。


久しぶりにAに触れられた事に喜び、私は調子に乗って、長い事Aを抱き締め続けた…。

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