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愛が一つ 彼女彼氏 ページ33

「…福沢は」


福「…ん?」


「…俺はちゃんと言ったんだから…福沢も言って」


…確かにな…。


福「…年下で、背が高い」


「…」


福「心遣いと気配りができ、笑顔がとても可愛い人だな」


「…っ」


福「スタイル良し、顔良し、頭脳良し、武道はどうだか分からんが、何でもできる人だ」


「…好きな人が、居るのですね…っ」


福「!!」


子は、目に手を当て、涙を拭いていた。


嗚咽を漏らさぬまいと、唇を噛み締め、堪えていた。


福「…何故泣く」


子の頭を撫でた。


「何でもないですッ」


子は強がり、私の手を振り払って立ち上がった。


「ッ!?」


私は子の手首を引き、長椅子に押し倒した。


福「…何故、私から逃げようとする」


「やだっ…離して…っ」


体に力を入れ、踠く子を力尽くで抑え込んだ。


福「私が納得する言い訳を言ってみよ」


「っ…」


子は目に溜めていた涙を流した。


やってしまった事の重大さに気付いたが、ここまできたら突っ走るしか無い。


福「お前は私に恥ずかしさで逃げてはいなかった。どういう心境で逃げようとしたのだ」


「…なんで、分からないんですか…っ」


子は悲しそうに、顔を歪めた。


福「…なら、私に分かr(「貴方が好きなんですよッ!!」!?」


……今、なんと…言った……。


「貴方が、好きだからっ……貴方に好きな人は居て欲しくないし…ッ……思い浮かべて欲しくないッ」


福「…A…」


「何時も何時もっ、貴方は俺を『我が子』と距離を置いてきた…っ……それがっ、とても辛いんです…っ」


福「…ッ」


…私の言葉は、子を苦しめていたのか…。


子は、上に跨る私の胸元を掴み、顔を押し付けてきた。


「貴方の…好きな人がっ…、……俺なら……グスッ…良いのに…ッ」


福「ッ」


私はAの弱々しい声が切なく思い、Aの震える体を強く、抱き締めた…。

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ちぇしゃ猫。(プロフ) - 主人公は作品を見るかぎり三年間家出していたんですよね?それなら太宰さんが最初からいるのは矛盾していませんか?太宰さんは原作の二年前に入社しているはずです。三年前は地下に潜っているはずですが… (2017年10月17日 16時) (レス) id: e07fcaa93c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇしゃ猫。(プロフ) - 私が勘違いしているだけでしょうか?もし見落としていたりしたら申し訳ありません (2017年10月17日 16時) (レス) id: e07fcaa93c (このIDを非表示/違反報告)
流華☆(プロフ) - 面白いし萌えるし兎に角ヤバイです!リアルにのたうち回りました←これからも頑張って下さい! (2017年10月2日 22時) (レス) id: e19105ed29 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 腐腐腐…うまうま(^q^) (2017年10月1日 18時) (携帯から) (レス) id: 7096e0dc28 (このIDを非表示/違反報告)
夜月(プロフ) - 咲希さん» リアルで叫び悶えました← こういう感じのBLフラグ好きですわ……(´^ω^`) (2017年10月1日 13時) (レス) id: d9d3338933 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:奈佐 | 作成日時:2017年9月18日 18時

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