六日目 ページ7
リュウクside
え……？
扉の前に現れたのは、名前の知らない男だった。そいつは白マスクを付けていたが、声だけでもどんな表情をしているのかが分かった。スカイは驚いたような顔をして、あいつの元に寄っていった。あいつは、スカイを廊下に連れていき、話をしていた。ドアの覗き穴から外の様子を見ると、あいつは、スカイに何かを渡していた。そしてスカイは、それを一つ食べた。なんだ？変なものじゃないよな……でも、変な人に渡されたものだし、変なものか。でも、決めつけるのもなんだしな。……そんなことを考えていると、後ろから誰かに殴られた気がした。なんだ、神である僕に暴力を振るうなんて、信じられない。僕がすくっ、と立ち上がり、後ろを振り向くとそいつは、驚いたように僕を見る。
……？！
｢ラゼン……？｣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
???side
｢今日は来んなっつっただろーが、バカか？！｣
彼、スカイの叫ぶ声が僕の頭の中を幸せにしてくれる。ああ、なんて幸せなんだろう。俺の頭の中は、今、スカイでいっぱいだ。えふふ、なんて可愛らしいんだろう。
｢でも、足りてないんじゃないの？｣
ふふふ、と笑いながら俺は言った。少し、からかうようにして。スカイは、ため息を吐いた。大好き。
｢キツヅ。もう帰れ｣
｢えー、嫌っ！｣
帰れ、と言われ、俺は首を横に振りながら断った。その時、扉の向こうから、ｶﾞﾀｶﾞﾀｯと音が聞こえた。俺は驚かなかったけど、スカイは少しビビっていた。そんなスカイを、僕がそっ、と抱き締めてあげた。スカイは抵抗していたけど、俺の抱き締める力が強いから、抜け出すことが出来ない。無駄だよ、スカイ。
スカイは、俺のものだよ。
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