七日目 ページ8
リュウクside
｢お久しぶりです。……会わない内に、変わったんすね｣
無機質な声で、彼は言う。そして、はははとわざとらしく笑った。とても腹立たしい奴だ。僕は、
｢貴方は、何も変わってないんですね｣
と、ムカムカしながら言った。彼は、そうですか？とでも言うように首を傾げる。彼は部屋中を歩き回って、何かをメモしていた。不思議に思った僕は、後ろから彼のメモを覗こうとすると＿＿
｢っ……！？｣
頭を思い切り打ってしまい、視界が、ぐにゃぐにゃと曲がる。痛みが身体中を駆け巡る。声を出そうとしても、声が出ない。目の前には、ニヤリと笑う彼が居た。僕の胸ぐらを掴んで、顔を近づけて来て、彼は＿＿
｢そういうところは変わらないんだな。
龍実｣
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ハルヒトside
｢お、お前……何やってんの？｣
階段を昇り、少し。本当に少しだけ怯えていた時、スカイの事を抱き締めている輩が見えた。バカ、その手を離せ。言いたくても言えない。そいつは、俺を見つけると俺のことを睨んだ。あいつの目は、赤く光ったように見えた。
｢またバカが現れたか。……スカイ、俺が守っ、｣
｢うるせーよ。お前に守られる筋合いはねーんだよ。｣
アイツが話している途中にも関わらず、スカイは声を出す。こういう時には役立つんだよな。スカイの空気読まないところ。いや、普段は空気読んでるけど…。いや、違うな。空気は読むものじゃない、吸うものだ。……どっかで誰かが言ってた。かっけー。
｢龍実は、いっつもそうだよな｣
部屋の中から声が聞こえた。龍実……？誰の名だろうか。俺の知らない名だということは分かるけど……。スカイは空、リュウクは龍樹、ライトは光…いや、あいつはライトだな。無名にはまずまず名前が無い。俺は春人、つもは、津森だ。この中で1番近い名前だとリュウクだな……。もしかして、弟さん……？！
｢ハルヒト……ゲームしよ｣
.
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←六日目
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
