笑っていて欲しくて。２ーRyota.kー

９１ 夢主side ページ44

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片寄｢葉月さん7時半に迎えに来るって言ってたよ｣


『えっ、連絡してくれたの？』


片寄｢そりゃ未成年を預かる以上はね｣


『ほんと何から何まで･･･。』


片寄｢お礼は朝食で｣


『あんまりいつもと変わらないよね』


片寄｢いいからいいから！｣









なんとなくはぐらかされたような気もしたけど



これ以上突っ込むのは彼の優しさに失礼な気もして

お望み通りのことを叶えてあげようと決めた









『何食べたい？』


片寄｢んー、気分は洋｣


『食パンお皿に乗せればいっか。』


片寄｢急な仇返しきた｣


『冗談だよ(笑)

家だったら夏みかんのジャムあったのになぁ』









あの絶妙な酸味と甘味のコラボは最高なんだよね


くどすぎないから朝でも食べやすいし









片寄｢もしかして自家製？｣


『そうだよ』


片寄｢うわっ！食べてみたい｣


『じゃあ今度持ってくるね』










最近一緒にご飯を食べる機会が増えて思ったんだけど

私達どことなく味覚が合うから



きっと涼太君も気に入ってくれると思う味









片寄｢と、その前に顔洗ってきなよ｣


『･･･私そんな酷い顔してる？？』


片寄｢いやいやしてない！！

折角綺麗なんだからしっかりお手入れしなきゃでしょ？｣


『じゃあお言葉に甘えて洗面所お借りします』









チャラ寄の言うことはにわかに信じ難いので

適当に流すという方向で





そういえば昨日

仕事終わりにここ来てメイクしたまま寝ちゃったし


絶対ひどい顔だろうなー。




そんなことを思いながら洗面所にかけつければ

鏡に映る自分の姿は紛れもなく素のもの









『落ちてる･･･。』










一切のとりこぼしもなく綺麗さっぱりと



しかもこれは自然に、と言うよりは


しっかりとメイク落としでやった仕上がりだ









『どこまで完璧なの』









流石片寄様

なんか朝からいじってごめんなさい









片寄｢タオル右上にあるの使ってねー｣


『は、はーい』









再度朝食作り頑張ろう

と、心に決めた椎名でした。

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