緑の風を探して (ページ8)

今日:12 hit、昨日:8 hit、合計:56,802 hit

7話ページ8

地の部族領

私達はグンテ将軍に会いに地心城を訪れていた

「戴冠式以来ですね。グンテ将軍
お元気でしたか?」
「はっ‥」
スウォン様に頭を下げて答えるグンテ将軍
格好からして、将軍なのにダラダラ生活
しているのが目に見えるんですが‥‥‥
「あのぉグンテ将軍お願いがあるのですが
長旅で喉が渇きました。
お茶を一杯頂けませんか?」
なんとまぁ、我が主は
いつでもマイペースですね‥‥

「わぁ、すごく香りの良いお茶ですね」
「とても美味しいです」
花の香りがするお茶なんて初めて‥
「女房の茶畑で取れた茶ですよ。
俺は香りがキツすぎて苦手ですがね。
女房が
趣味で作ってるやつですから
妙な味でも勘弁してやってください」
へぇ‥
グンテ将軍の奥方様が。
美味しいし貰っていきたいぐらいなのに
「そうですか?私は好きですよ
イオリも美味しいと言っていましたし‥
ジュド将軍はどうです?」
「‥俺は茶の味にさほどこだわりはないですが。
‥グンテよ
貴様、仮にも王にお出しする茶が
自分の女房の失敗作とは何事だ?」
「仮にもは無礼です。ジュド将軍」
一応、注意しておきましょう。
ジュド将軍、聞いてはいないようですが。
「あ?
誰も失敗とは言っとらん。
相変わらず堅い男よ。」
グンテ将軍はニヤリと笑ってジュド将軍を挑発
取っ組み合いを始めようとしてますし‥‥
本当に将軍とは思えなくなってくるんですけど‥

将軍2人が落ち着いた頃
次は城内の見学中です。
緋龍城とはまた違った外観で新鮮♪
「陛下。イオリ様
お二人が直々に御来光なされたのです。
重要なお話がおありなのですか?」
‥えっと、この人は、グンテ将軍の世話役の‥‥
「いえ、特に話はありませんよ」
「私とイオリは観光に来ただけですから。」
「のんびり観光‥ですか??」
と言われるも本当にそうなので
何とも言えませんが‥‥
でもスウォン様には
本当の目的があると思うのだけれど
「‥‥陛下。
この時期に観光などをし
この国は救われますかな?
あなたは戴冠式でこの国を強国へと
再生させると申された。その心に偽りなしと
言いきれますか?」
もちろん
スウォン様の心に偽りなどあるわけがないのに
「はい。偽りはありませんよ。」
‥ど、どこまでもほんわかしてらっしゃる‥‥
スウォン様‥‥こういう時ぐらいビシッと言って差し上げれば良いのに
グンテ将軍に侮られるのが悔しい
けど‥‥
もしかしたら、わざと‥‥?