21話 ページ24
そう、今さら
皇后になる事に躊躇うことはない。
従者としてスウォン様を守ることは
出来なくなるけれど‥‥
「‥‥様!
イオリ様っ!!」
ハッ、キハトに呼ばれて我に返る。
ずいぶん考え込んでしまいました‥
「すみません。キハト 何かご用ですか?」
「はい。イオリ様が心配なんで。
事情は全て聞いてます。だから俺は
皇后になんかなる必要ないと思うんすよ」
「‥‥どうしてですか?」
「だってイオリ様
無理矢理、皇后にならされる感じがありますし‥
イオリ様の本心では陛下が好きなんすか?
立場、関係無く陛下が好きと言えますか」
スウォン様 個人として‥‥?
もちろん、幼い頃からずっと一緒にいたし
あの優しさやほんわかとした雰囲気も
全て好きですが‥‥
ん‥‥?好き‥‥‥?
「‥よく思い出してみるとスウォン様の言葉の
"正式に皇后になってほしい"って
求婚なのでしょうか‥?」
「今更、気付いたんですか!?
あれは愛の告白でしたよ!!
あの後、イオリ様の反応が薄いと
陛下が寂しがってましたって!!」
あっ‥そうだったのか。
もしかして、私は凄く天然というか
恋愛には鈍いらしい‥
「まあ、とにかく!
私はスウォン様を慕ってますし
皇后になると思います。国の為にもなります」
これは
私に託された使命を果たすことに繋がると思う
それが私達、姉妹が"力"をもつ意味‥‥
「それに
皇后になってもキハトがいますよね?」
「は‥?」
キハトは、話が分からないのでしょうか
ぽかーんとしてますね‥
こう言った方が良いでしょうか?
「キハトが護衛としていれば
一応は安全ですよね?私、槍は得意ですから
自分の身くらい守れますよ」
とキハトに持っている槍を見せる。と
「‥‥俺
こんな戦意がある王族みたことないんすけど」
何故かキハトは頭を抱えていた。
何だか、護衛がついて
良かったかもしれません。
少し気軽に話せて気持ちが楽になれる。
「ところでキハト
話し方が少し変ではないですか‥?」
「あ、俺
堅苦しいこと苦手なんすよ‥二人きりの時は
いいっすよね?」
「‥‥まぁ、良いですが」
「ありがとうございますつ!」
変わってる人、ですね‥‥キハト‥
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時