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19話 (スウォン視点) ページ21

緋龍城 執務室

「んーどう思います?ジュド将軍」
「は?何のことですか?」
ジュド将軍は何の話か分からない様子
あれ?私、話してませんでしたっけ?
「ジュンギ将軍からの文のことですけど?」
「何の話です?そんな話聞いてませんよ!?
唐突に聞かれても困ります!!」
ああ‥そうでした。
つい、うっかりしてました。
話すより実際に読んで貰った方が良い
ジュド将軍にも文を読んで貰うことに

「‥イオリ様宛に水呼城への招待状ですか?」
「そうなんです。ジュンギ将軍のご息女
リリとイオリは年が近いですし
二人が会うのは良いと思うんですけど‥」
「イオリ様の護衛はどうなさるんです?
スウォン様が共に行くとは仰りませんよね?」

本当は、私も同行しようかと
思ってはいたのですが
今は執務が残っていて城を離れられません‥‥

「私は行けないのでイオリの護衛には‥‥」
コンコン
ふいに扉ののノック音がした
来てくれたようですね。
「どうぞ」
「失礼します。陛下」
部屋に入ってきた人は
サラサラの黒髪で珍しく少し青がかった瞳が
印象的な私の信頼できる人
「"キハト" 久しぶりです。突然呼び出して
すみません」
「いえいえ、陛下の呼び出しとあらば」
キハトはうやうやしく頭を下げた
「スウォン様。この方は?」
「こちらはキハト
私のお屋敷の警護を任せていた
警備隊の隊長さんだった人です
キハト、こちらは‥」
「空の部族の将軍のジュド様ですよね?
存じ上げておりますよ」
私の言葉を遮りキハトが答える。
即位前、キハトにはお屋敷での
話し相手になってもらっていましたし
それなりに付き合いは長いんです。
でも‥キハトは
なんとなくハクに似ていて‥
「それで本題に入ります
キハトにイオリの護衛をお願いしたいのです」
「え‥!?本当ですか?マジで嬉しいです。
そんなに出世できる、なんて‥‥」
さっきとはうってかわって態度が
素に戻ってしまってる‥
こういう所もキハトらしくて良いんですけど

ジュド将軍にギロッと睨まれて
キハトは口を閉じた
ゴホン キハトは咳払いをすると
床に片膝をつく
「仰せのままに」

「では、よろしくお願いします。
早速、水の部族領 水呼城に向かって下さい」
「承知しました。
でも良いんですか?俺とイオリ様の2人旅なんて
陛下の初恋の人奪っちゃいますよ?」

キハトは察しが良いですね‥
「イオリを譲る気はありませんよ?」
なんて、キハトに冗談っぽく返してみた
けど冗談ではなくて

小さい頃から私は好きなんです
イオリのこと

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設定タグ:暁のヨナ , スウォン , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:暁風の夢 | 作成日時:2015年12月3日 22時

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