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48話 ページ48

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久しぶりに、あんな大きな声を出した

久しぶりに、自然と男子と話せた。





怖くはなかった。

2人で喧嘩してたのに、あの人みたいな威圧感はなくて

ただ、ちょっと変に緊張してた自分がいただけで。









藍里「A、今日も一緒帰る?」

A「いいの?」

藍里「アイツが一緒に帰る予定じゃないなら、あとAがいいなら」








藍里はいつも心配してくれる。

助けてくれるって言ってるのに私の我儘で、甘えで、やめてもらってる。

藍里が部活出来なくなったら嫌だし、何より藍里が傷つくところを私は見たくない。

あの人は怖いから。

藍里も喧嘩っぱやいけど女の子だから。









A「帰る予定ないから、藍里の部活終わるまで教室か図書室で待ってるね」


藍里「A、早く別れるなら別れなよ?何されてからじゃ遅いし…」


A「大丈夫大丈夫、もうこんなの慣れてるから平気」


藍里「いや、慣れていいものじゃないでしょ」









私の近くにいる男の子は…いや、あの人は

怖くて、霞んで見える。

優しさの欠片もなくて、乱暴で

目が怖い。私より大きな体が怖い。

手が怖い、あの手で掴まれるとゾッとする。









「本宮さーん」








でも、みんながみんなそうじゃないって

私の目に輝いて見えたのは

この人だけで








A「成宮さん、部活行かないの?」








成宮さん、と自然に呼べるようになった。

自然と話せるようになった。

でも成宮さんどこか不満そうに頬をふくらませて私を見るのがちょっと面白いの。









鳴「カルロはカルロなのにこの差は何?」


A「?」


鳴「部活行くけどさー、最終的に目標は達成されずかぁ」


A「白河くんとカルロスくんが言ってたけど、成宮さんすごく強い選手なんだよね」


鳴「え!?」








常に前を向いてて、強くて

優しくて、眩しい貴方に私は……








鳴「うん、うん、うん!!俺エースだし!ナンバーワンだし!今年ももちろん当然甲子園行くし?」



A「自信満々だね」



鳴「自信ないとエースなんてなれないよ」







憧れるのか…それとも、違うなにかなのか

今は放課後で、みんな帰ったり部活に行ってる。

もちろん成宮さんだって藍里だって部活に行く。









A「自信…」








あー、もう少し一緒にいられたらいいのにって

なにか話せたらいいのにって

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ちあき(プロフ) - コメント返し遅くなってすみません!そう言っていただけるとめちゃくちゃに嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年3月21日 21時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
白米食べ子(プロフ) - 可愛すぎます!ちあきさんのお話好きなのでずっと待機します!更新も疲れない感じに、応援しております (2020年3月21日 18時) (レス) id: e451aba74f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちあき | 作成日時:2020年3月18日 18時

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