【ツイステ】親愛なるタコに呪いを贈る

第10の呪い ページ11

(監督生side)



『……、』


"私は納得した上でサインしたから"


三角を作っていた手をゆるゆると解いて先輩が優しく微笑む





『……、…』



"あのタコちゃんは私が押しに負けてサインしたとか考えてるみたいだけど"




「へぇ。俺もあのタコに流されてサインしたのかと思ってたが……違うんだな？」

『〇！』


先輩が力強く頷く

だから声が戻らなくても大丈夫、と先輩はニコニコと笑うのだった



……△と答えたあたり、ちょっとは取り戻したい気持ちもあるみたいだけど




「じゃあAさんに協力を仰ぐのは無理そうッスねえ……

アズールくん達を出し抜く理由がないっすから」


『…………？』



何の話？と首を傾げる先輩に私はかくかくしかじかと事のあらましを軽く説明してあげる




「……＿＿＿＿という訳で三日後の日没までにアトランティカ記念博物館から写真を取ってこないといけないんです」


『………………』



説明し終わると何故かA先輩は押し黙った

どうしたんだろ？







「……あー、今更思い出したんすけど

Aさん、アズールくん達が詐欺まがいな事してるの知らなかったんじゃ…」


「エッ」


「この時期はわざとシフト外されてるからな。確かにタコ野郎の腹黒い部分は初耳かもな」


「エッ」



それを早く言えよ


私なんか絶対やぶ蛇じゃん



手回ししてまで知られたくなかった腹黒い部分をA先輩に暴露しちゃいました


とか言ったら絶対コロされる。確実に殺られる。



サァッと青ざめた





『……！……！！』


「……え、」



すると慌てた様にA先輩が手をブンブンと振った






『……！！』



"大丈夫よ！私知ってたから！アズール達が悪どい事してるの！"





「え、知ってんの？」

『……！』


問うと大きくブンッと頷く先輩

首もげそう







「ふ、ククク……、あのタコ野郎、どこまでも無駄足すぎるだろ……ククッ」


「なあんだ知ってたんすか。ボーッとしてる脳内お花畑な人かと思ってたけど意外とそうでもないんすね」




それにしてもアズールくん、今まで隠し通そうとしてたの全部無駄な努力だったんすね。お気の毒


ﾌﾟﾌﾟｰと笑うラギー先輩




絶対気の毒とか思ってない


そういうとこやぞNRC生





『……、……！』



"ちょっと考え事してたの

アトランティカ記念博物館の写真ってどんなのだったかな〜って"



メモに書かれている内容に目を通すとさらさらと文字が消えていった

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