第98夜 ページ6
「狭い所ですまないね」
『いえ…』
あの後煙突飛行でウィーズリー家…隠れ穴に向かった
初めて見るその縦長の外観に呆気に取られているとウィーズリー氏に声を掛けられ我に返る
「申し訳ないが、部屋はロンと同じでいいかね？」
『はい
……あの、やっぱり僕迷惑じゃ…』
着いてきてしまった後でなんだが、家族団欒の場を僕みたいな異物で台無しにしてしまうのは申し訳なかった
そのうえ、父様とウィーズリー氏は…犬猿の仲らしいし、その息子の面倒をみるのは気疲れするだろう
視線が俯く
「何言ってるの、貴方はうちのジニーの命の恩人よ
気が済むまでここでゆっくりしていってちょうだい！」
そんな時底抜けに明るい声がかけられて顔を上げると夫人がニコッと笑って僕の肩に手を置いた
『…それはハリーです、僕は何もしていません』
「あら、ハリー達と一緒に秘密の部屋に行ってくれたんでしょ？ それだけで十分よ」
『夫人…』
何処までも優しいその声に、僕はようやく緊張が解れて小さな笑みをたたえた
「モリーおばさんでいいのよ、A」
「私のこともおじさんで構わないよ」
「「ついでにその慣れない敬語もやめちまえよ」」
温かな家族に迎え入れられて僕の心も穏やかさに満ちていった
ウィーズリー一家との生活はそれなりに上手くいった
日中は庭の草むしりやモリーおばさんの料理の手伝いをしたりなど、初経験に心を踊らせる
初めて食事を共にした時は、僕がスープしか口をつけないものだから悲しそうにするおばさんに慌てて弁解する事になった
『…僕、元々食事も普通に出来ない体なんだ
遠慮してるとか、口に合わないとかじゃないよ』
そう言うと「確かにAが大広間で食事してるとこ見たことないなぁ」とロンが頷く
『コレでもマシになったんだよ
前はスープも飲めなかったから』
マダム・ポンフリーとの地獄のリハビリの成果だと続けたら「君も大変なんだね…」としみじみと呟かれた
新学期も間近になったある日の夜、皆が寝静まった頃に一人庭で夜の闇に涼んでいると後ろから声をかけられる
「眠れないのかい」
『…おじさん』
体を冷やしてはいけないとカーディガンを肩に掛けてくれたおじさんは「今日魔法省で」と口を開いた
「君のお父さんに会ったよ
…この私にも君の事を聞くあたり、相当心配しているようだ」
『……そう』
突然もたらされた父様の報せに、二人の間には沈黙がおりた
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アラバ - 作者さん！驚くほどお久しぶりです！また1から読ませていただきました！！受験生なのでなかなか来れないのですが、この小説は忘れられず、今日は読んでしまいました((＊´艸`))！！今からこの先も読ませていただきます！ (2020年10月4日 19時) (
レス) id: 23267c8904 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - キノさん» 私が亀更新なばっかりに…！大丈夫です、遅いですが完結はさせますので！これからも楽しみに待っててもらえると嬉しいです！応援ありがとうございます(泣) (2020年2月14日 21時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - ゆーなさん» お待たせしちゃってごめんなさい〜(泣) コメント励みになります！これからも頑張りますね！ (2020年2月14日 21時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
キノ - 更新とても嬉しいです！！！もうなさらないのかと少し不安になってましたがずっとまっててよかった…！これからも楽しみにしております。ご無理なさらないで頑張ってください(^^) (2020年2月11日 20時) (レス) id: b9a41bfd90 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな - 待ってましたあ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"(うるさい)これからも更新頑張ってください！！！ (2020年2月9日 13時) (レス) id: 9864294f52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年7月16日 12時
