第48夜 ページ3
『こんにちは、ウィーズリー御夫妻
僕はA･ヘルエレガル。Aって呼んでね』
そう言って右手をスっと出すが二人はこちらを凝視するだけで一向に握り返してくれず、内心残念に思いながら手を下げた
『それにしてもハリー、災難だったね』
「うん、本当に…ロックハートの全著書をプレゼントされたけど、ハッキリ言っていらない…」
『あはは』と笑いを零すとロンだけまだ新しい教科書を購入していないのか、手ぶらのままな事に気付いた
『ロンはこれから買うの？』
「…あー、いやそれが…」
歯切れ悪そうにしてロンが視線を逸らすのを首を傾げて見ていると、ハーマイオニーが僕にコソッと耳打ちしてきた
「ロン…お金が無くて、新品は買えないの…
だからこれから古本屋に行って探しに行くのよ」
『そうなんだ』
そっか、大家族だもんね
それにロックハートの本はつまらない割に値段が高いのでそれも原因なんだろう
居心地悪そうにロンが「じゃあ僕、そろそろ行かなきゃ…」と言うのを僕は『待って』と引き留める
そして手に持っていた新しい教科書をロンに差し出した
『これ、よかったら使って』
「え、で、でも…」
『ふふ、僕が持ってても使わないの、知ってるでしょ？』
教科書も、授業にちゃんと出席してるロンに活用してもらった方が有意義だろうし
それでもまだ遠慮して受け取ろうとしないロンに僕は半ば強引に教科書を手渡した
「あ、ありがとうA…ほんとなんてお礼言ったらいいか…」
『気にしないで』
荷物が無くなって軽くなった腕に益々笑みを深めていると、突如後ろから声が掛けられた
「ちょっと書店に行くのでさえ一面大見出し記事かい？ いい気持ちだったろうね、ポッター」
振り向いて声の主を見ると、薄ら笑いを浮かべているドラコがルシウスさんと一緒に並んで立っていた
『ドラコ？ 久しぶりだね』
「A…！？ ひ、久しぶりだな、元気にしてたか？」
『うん。
あ、そうだ、これ…』
僕と目が合うと慌てた様子になったドラコに、僕は服の中から首から下げていたものを取り出して見せた
『誕生日プレゼント、ありがとう
先日父様経由で受け取ったよ、綺麗なブラックダイヤだね』
「付けてくれてたんだな…！」
『僕もドラコの誕生日プレゼントを買ったんだけど、また今度渡すよ』
「…！…！！」
何故か口をパクパクし始めたドラコ
そんな彼はとりあえず置いといて僕はルシウスさんに目を移した
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
