オンボロ寮の無機質男子？

自室 ページ35

ｳﾞｨﾙ「…Aはどうしようかしら．
流石に，部屋を漁るような事はしたくないわね．」

『物は多いですけど，日常生活中で使う物は少ないので，普通に部屋に来て良いですよ．』

ﾕｳ「え，物自体少なかったよね？」

『ユウが見たのはカモフラージュ．』

ﾃﾞｭｰｽ「昔遊んでたアレか．」

『そう．』

ヴィル先輩だけ来れば良くない？
何で全員来ちゃった？⇐

『器具には触らない様にしてもらえると嬉しいです．
生活に使う物は大体向こうの棚にあります．』

ﾕｳ「先ず部屋の構造と広さが全然違う…．」

『去年リフォームした．⇐』

ｳﾞｨﾙ「本当にコレで生活してるのよね？
コレで髪も肌も乱れがないのはどうしてなのかしら…．」

『…ありがとうございます？』

ｼﾞｬﾐﾙ「かなり高価な実験器具までを揃えてるな．
学園に実験好きが居るかは知らないが，盗まれたりしないのか？」

『多分しないけど，それの対策の為にちょっと魔法かけてある．』

ﾕｳ「魔法がかかってるから僕が来た時は普通の部屋だったの？」

『僕以外がドア開けた時はリフォーム前の部屋が見える．
ただ，そう見えてるだけで普通に入れはする．
だからリフォーム前は壁とその向こうだった所に実験器具置いたら安全って事．
隣の部屋の存在は抹消した．⇐』

ﾕｳ「確かに，「この部屋とこの部屋の間，不自然に開いてるなぁ」
とは思ったけど，抹消したの？！」

『都合が悪い物事は抹消する．』

ｴｰｽ「急に怖い事言うなよ．」

魔法効果を確認する為に数人連れてきたからね．
学園の端にポツンって寮があるとセキュリティ甘そうに見えるかもしれないけど，
特にユウとグリムが来てからガチガチに魔法かけてるから不法侵入は不可能だと思う．⇐
当たり前の様に魔法使える人達が集まってる場所に，
魔法使えない子が1人だけいたら過保護にもなるよ．

ﾕｳ「寮が無くなったら困る理由ってコレだったりする？」

『変な仕掛け作った上に，こんな実験器具あったら
寮を渡す訳には行かないよね．
普通に生活してるだけだったら別に無くなっても良かった．⇐』

ﾕｳ「いや無くなったら困るよ．」

ｳﾞｨﾙ「Aは…そうね…．」

『そんなに迷う事ありましたか？』

ｳﾞｨﾙ「この棚の内容を見た時はケアが甘いと思ったけど，
本人は今の状態がベストに見えるのよね．」

ヴィル先輩があんまり厳しくない？！⇐

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