オンボロ寮の無機質男子？

練習 ページ30

ｴｰｽ「取り敢えず，通しで踊ってみようぜ．」

ﾕｳ「多分アレだよね．
要領いいエースとAはすぐ出来る．⇐」

『エースは出来そうだけど，僕そんなに得意じゃないよ？
苦手でも無いって位で．』

ｴｰｽ「始めるからな〜．」

......

『…ゆっくりテンポ取りながらやってみよっか．』

ﾕｳ「教えて下さい…．」
ﾃﾞｭｰｽ「教えてくれ…．」

......

ﾕｳ「今のもう1回やってくれる？」

『えっと…

こんな感じ．』

......

ｴｰｽ「ココ難しくね？」

『エースが苦戦してるとは．』

ｴｰｽ「難しい所は苦戦するに決まってんだろ．」

......

ﾃﾞｭｰｽ「？ ......？⇐」

『そこはね…

って感じで，1拍目と3拍目を意識したらやり易いかな．』

ﾃﾞｭｰｽ「…出来た！」

『それをもう少し速いテンポ出来たら完璧．』

......

ｴｰｽ「もう1回通しでやるか．」

『そうだね．
最初の通しと比べてどの位出来る様になったか見てみよう．』

......

ﾕｳ「最初より出来てるよね？！」

『うん．』

最初より出来てるのは確かだと思うけど…
初心者同士が教えあっても「ちょっと上手い初心者」って位なんだよなぁ．

ﾃﾞｭｰｽ「……のところ教えてくれ．」

『そこは…』

......

ｴｰｽ「コレ歌いながらやるんだよな？」

『そりゃそうでしょ．』

ﾕｳ「また苦戦しそう…．」

ﾃﾞｭｰｽ「振付も歌詞も覚えないといけないのか．」

…誰か来たな．

ｶﾘﾑ「お前等もダンスか？
オレ達も混ぜてくれ．」

『カリムとジャミルもVDCのオーディション受けるの？』

ｶﾘﾑ「おう！
オレもジャミルもダンスと歌は得意だし．
な，ジャミル．」

ｼﾞｬﾐﾙ「俺はあまり目立つ事はしたくないんだがな…．」

『ジャミル，僕達のコーチしてくれない？』

ｶﾘﾑ「いいぜ！
ジャミルのコーチなら間違いない！」

ｼﾞｬﾐﾙ「何でお前が返事するんだよ．

…まぁ，教えるのはいいだろう．」

......

ｼﾞｬﾐﾙ「Aは経験あるのか？
周りとの対比かもしれないが，動きが良い様に見える．」

『動画で見たまんまやってる．』

ｼﾞｬﾐﾙ「それが出来る時点で初心者とは言い難いな．」

『…ありがとう．』

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