無関心な女子生徒は御曹司に迫られる ②【御影玲王】【ブルーロック】 (ページ7)

今日:33 hit、昨日:12 hit、合計:26,394 hit

54.騙したページ7

玲王視点

あの体育祭の日に俺は明倉とこの日の計画をしていた。
計画というほど、大層なものではないが…

＿ま、どんな言い方しても明倉が誘うならアイツもくるだろ

俺はユニフォームに着替えながらそう考える。

俺は一回、城望に練習試合を見にこないかと誘ったが、それはダメ元だ。
そもそもあいつが快く「いい」と言う未来なんて見えないしな。

明倉にあいつを誘ってほしい。他は誰を連れてきてもいいと、頼んだのだ。
行く場所や目的などは伏せて誘ってほしい、と

理由は別にそこまでのものじゃない。

俺は、俺の夢を「すごい」と言ったあいつが
俺達のサッカーを見てどう思うか、感じるかに少し興味があったのだ。

明倉は目を輝かせて、分かったと二つ返事をしていた。
彼女の誘いなら城望も断る確率は低いだろうしな。

「お、きたきた」

俺はコート周りの視察も兼ねて軽く歩いていると、それらしき人の集まりを見つけた。

(ん？あれ、あいついなくね？)

部活は本当だったのだろうか。
だとすれば明倉の隣にいる男がここにいる説明がつかない。

俺はもうしばらくその集団を観察していると
小鳥遊の隣にもう一人いるのに気がついた。

一瞬誰だかわからなかったが、化粧をして雰囲気も少し違う城望だった。

(いつもは学校だから化粧してないのか)

俺は自分の中で浮かんだ疑問を解決し、集団に話しかけにいった。

話している内に城望が
「そこまでしてなんで私を連れてきたのか」
みたいな顔をしたので

「お前がすげぇって言ってくれたサッカー、見せたくてさ」と理由を言った。

なんで読まれているんだ、と言う顔をしていたが
お前結構わかりやすいぞ？

連れてきたはいいが、こいつがしっかり見るかが心配なので見るようにと念押しをしておいた。

「ちゃんと見とけよ？」

「分かった」

「本当に見とけよ」

「見るって」

しつこい、と言う顔を包み隠さず見せる城望。

俺は「よし」と言って部員達のいる場所へ向かっていった。