無関心な女子生徒は御曹司に迫られる ②【御影玲王】【ブルーロック】 (ページ16)

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63.お人好しページ16

その後にも彼女が気になり様子見に行くと大分顔色の赤みは戻っていた。

すると彼女はすっと「ひんやりマフラー」を渡す。

＿こいつバカだろ…

またあの火照った顔を晒す気か、と思い受け取らずにぼうっとしてしまった。

俺は体育祭が終わるまで持ってろ、といい彼女はしばらく考えてから「お言葉に甘えて」と言って伸ばしていた手を引っ込めた。

俺はそこからしばらく離れ、明倉と話していた。

練習試合に城望を連れて来るという策の話をしていたんだ。

「あれ、Aじゃない？」

「あ、ほんと……ふはっ。なんだあの忍者みたいな動き」

俺は明倉が指さす方向を見ると、忍者のように日差しを避けて歩いている。

「玲王くん、前より笑い方いい感じ！私今の方がいいと思う！」

確かに普通に笑うことが増えたな、とは自分でも感じていた。

＿城望(あいつ)と話すようになってから「退屈」と感じることもあんまりなかったな

「俺ちょっと行ってくるわ」そう言って明倉から離れる。

城望に話しかけると、スポドリが必要だという。

ちょうどよく、出店の店がうちの家が扱ってるものだったからおっちゃんにスポドリを貰う。

＿てかなんで2本なんだ？

そう疑問に思い聞くと彼女は言いたくなさそうに、小鳥遊と凪の分だと言う。

やはりお人好しだな。いい意味で。

困っている人間は放っておけないのだろう。知りあいの人なら尚更。

俺は彼女にお人好しだなと言うと、恥ずかしそうに「うっさい」とだけ返した。

＿照れたんじゃね？

俺はふっと笑いながら、スポドリ2本を持って戻っていく彼女を見ていた。