無関心な女子生徒は御曹司に迫られる ②【御影玲王】【ブルーロック】 (ページ15)

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俺は包み隠さず彼女に、素直に言うとは思わなかったという。

不服そうな顔をする彼女は「私だって正直に言う時もある」という。

『私だって』ということは少なからず素直ではないと思っているのか。

それに『言う時もある』というのは言わない時のことの方が多いのだろう。

俺はそう考え、笑いがこぼれた。
他の生徒に見せる愛想笑いではない普通の笑みを俺は無意識に彼女に浮かべっていたようだった。

そんなふうに言われたのも初めてで、両親にも反対されてることを言うと
それでも挫けずに突き進んでる御影はすごいと思うけど、と言う。

真っ直ぐ俺の瞳を見て。

驚いたというより、呆気に取られたに近い。

俺ははぐらかすように、そんなことも言えるのかと言った

＿やっぱり、城望は変なやつだ

体育祭の日には暑さにやられて項垂れていた
前日に日陰を好んで選んでいたのはそういうことだったのか

顔を赤く火照らせて、明倉に甘え……というか彼女の持っていた扇風機にすがっていた

凪が俺に暑さに弱いらしいと説明する。

それを聞くと俺は自分の荷物から、御影製品の「ひんやりマフラー」を取り出す
水に濡らす冷感タオルの充電版といった感じだ。

水に濡らさずとも、勝手に冷えてくれるのが売りらしい。

それを俺は後ろから彼女の首に巻く。

本当に暑さに当てられて思考もままならないようで
一瞬何が起きたのか理解出来ていなかったな。

しばらくして彼女が、ありがとうとまだ軽く火照った顔で言う

＿これは…やっべぇ

ここは共学だ。
健全な男子生徒がわんさかいる。

俺だってその一人だ。

(さっさと行ったほうがいいな)

俺はすぐさま凪を連れてその場を離れた。